内容説明
東京下町にひっそりとある、居酒屋「ぼったくり」。名に似合わずお得なその店には、旨い酒と美味しい料理、そして今時珍しい義理人情がある―全国の銘酒情報、簡単なつまみの作り方も満載!旨いものと人々のふれあいを描いた短編連作小説、待望の文庫第6弾!!
著者等紹介
秋川滝美[アキカワタキミ]
2012年4月よりオンラインにて作品公開開始。2012年10月、「いい加減な夜食」にて出版デビューに至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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柊文庫本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
164
美音と要の仲が進展して何より。店での常連さん達の会話は、前作より、社会的問題というか、時事ネタが多かったですね。それも重さを感じない、どこかさりげない感じの会話で、こんな感じの会話なら、酒も肴も美味しく食べれそう。今回、登場したお酒は11種類。そのうち飲んだことあるのは5種類の酒。どれもリーズナブルなお酒だと思う。店名に偽りありですね(笑)。店名に偽りありの居酒屋ぼったくり。ここで、リーズナブルな美味しいお酒と美味しい料理を、今作も味わいたいと思いました。2023/06/05
あすなろ
96
ゆっくりと追っかけている居酒屋ぼったくりシリーズも早や6巻目。着々と美音らしく⁈恋も進行している様が嬉しい。そして、変わらず魅力ある酒と料理。安定感あり当方の現実逃避に最高であるのだが、本シリーズ・本巻に描かれている様な居酒屋での駄弁りや舌鼓、そして花火大会での堪能するちょっと前迄我々が普通に日常の吐け口としていた生活延長線上のこうした愉しみや潤いある生活は一体いつ還ってくるのか、とも想ってしまうのである。2021/06/13
yu
52
Kindleにて読了。要さん、やっぱりいいところのお坊ちゃまでしたか。身分違いの恋と知ってて受け入れる美音が健気だし、強かだ。近所の騒音被害とか、身近な問題もあって、さくさくと読める。要と美音の心の声が面白い。特に要さん。美音が相手だと調子狂わされる感じがいい。2019/05/25
Nao Funasoko
48
「お待たせ料」払ったわりにはさほどお待たせさせずにあっさり事はすすんだようで。まったくもう美音サンったら。(笑)2019/04/11
よっち
41
ついにお付き合いすることになった美音と要。けれど要の出自を知っていて、自分とは釣り合わぬ恋になるのでは…という覚悟を持って接している美音が少し切ない。今回のエピソードの中で美音の過去の恋愛話や家族との過去話、要の周辺事情も明らかになってきて、本人同士の想いは確かにあってもいろいろ考え出すと思わぬすれ違いも起きそう。要がそこから一歩踏み出したことで転機につながればいいんですが。周辺への騒音問題やら商店街の書店話なんかもなかなか難しい問題ですけど、それより美音さん考えすぎないといいなと思わずにいられないです。2019/04/30