内容説明
世界の変化に追いつけない著作権法について、身近な問題から国家的課題まで最新の情報をもとにわかりやすく解説。わかりやすいQ&A57。
目次
第1章 厳しすぎる?日本の著作権法
第2章 最近マスコミを賑わしているJASRACって何者?
第3章 音楽教室にまで手が伸びたJASRACの使用料徴収
第4章 何が違う?日本と海外の著作権法
第5章 日本のイノベーションをも邪魔する著作権法
第6章 今後どうなる?日本の著作権法
第7章 どのように改正された?平成30年改正著作権法
第8章 改正法でどうなる?JASRAC vs音楽教室訴訟の行方
著者等紹介
城所岩生[キドコロイワオ]
国際大学グローバルコミュニケーションセンター(GLOCOM)客員教授。米国弁護士。東京大学法学部卒業後、ニューヨーク大学修士号取得(経営学・法学)。NTTアメリカ上席副社長、ニューヨーク州・ワシントンDC弁護士、成蹊大学法学部教授を経て、2009年より現職。2016年までは成蹊大学法科大学院非常勤講師も務める。2015年5月~7月、サンタクララ大ロースクール客員研究員。情報通信法に精通した国際IT弁護士として活躍。おもな著書に『米国通信戦争』(日刊工業新聞社、第12回テレコム社会科学賞奨励賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ふぅわん
45
JASRAC「音楽教室で先生が生徒にレッスンで、こう弾いてみようとドレミで歌えば公衆演奏となり使用料徴収となる」徴収が昨年から開始されたが、いかがなものか。レッスンは公衆演奏なの?誰もが音楽と触れ合える場は必要なのに。医療分野も良い治療を受けられるよう医師は学術文献、医薬品情報の取得は必須。コピーできるかどうかで問題が起きる、2019年改正されず。遠隔教育ICTは改正され保証金支払いで許諾不要になったが、まだ日本は外国に比べるとやっと一歩前進した程度と。2019/03/16
アーク
4
日本の保守的な著作権法と、カスラックと揶揄されるJASRACが日本の芸術の発展にいかに悪影響を及ぼしているかがよく分かる本。現行の著作権法だと、番組の再放送をする時でも出演者全員の許可を取らないと再放送できないことは知っていたけれど、それに加えて現行ではパロディさえも違法だとか、諸外国では既に取り入れられているフェアユースも日本では未導入とか、日本のコンテンツ産業を盛り上げる上では課題が満載だな。ぶっちゃけJASRACいらないんじゃね、と思った一冊。2019/02/02
zikisuzuki
2
最近、日本の著作権法はさらに厳しくなるとのニュースが見られた。とするとこの本の最終章に書いてあったことは拒否されたのだろうか。英米と日本との違いは「俺の創作物使用で誰かが儲けても、それで俺が更に儲かるのならOK」が英米。「オレの創作物使用で他の奴が儲けるのは気分悪いので許さん」が日本。その「気分」の部分を利用して実際儲けているのは著作権を保護する団体。クールジャパンは名前カッコイイけど実際はコンテンツ産業が対外赤字を年々増やしている事実がバカバカしくて笑える。2019/02/15
aquilane
0
B 一人でも公衆の判決。ダンス教室裁判2024/11/29
5256
0
友人の結婚式で使いたかった音楽を会場から拒否され、ずっと勉強し直したいと思っていた著作権法。 時代についていけず、誰も得をしていない現状、なんとなく感じていたJASRAC問題が、これを読んでやっぱり、、と深刻に考えるようになりました。 イノベーションの創出や科学技術の発展を妨げ、街から音楽を奪う。国の経済を左右する重大な法律だと思う。今後の動向に期待!