内容説明
教育の原点を見つめ直したいという思いで、定年に至る5年間を、夜間中学に赴任した著者が、「生徒さん」たちへのメッセージとして、毎週黒板に書き続けた詩をまとめる。
目次
私の人生を、今顧みて…Mさん
出愛
出会いに出愛
春が来た
人の道とは
おはようビーム
変化
今の今
私の空にて
ひとつのことに〔ほか〕
著者等紹介
玉川浩二[タマガワコウジ]
1957年鹿児島生まれ。京都外国語大学卒業後、教員として大阪市内の中学校に勤務。2018年3月、退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
56
貧しさや差別やさまざまな理由で、学校に行けなかった人々の学びの場、夜間中学に定年前の5年間勤めた玉川先生が、生徒との心の交流として、黒板に書いてきた自作の詩。実は私の予想とはちがって、教育研究の本ではなかったのだが、読んでいるうちに、「いわゆる現代詩」ではない、学校という場にふさわしい詩に、私としては珍しくぐんぐん引き込まれていった。厳しい半生を経験した夜間中学生のみなさんに、詩はどのように響いたのだろう。受け入れられたなら、大きな励みになったはず。それが詩のもつ価値だと思う。玉川先生の人柄がうかがえる。2021/01/15