失われた福音―「ダ・ヴィンチ・コード」を裏付ける衝撃の暗号解読

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  • サイズ B6判/ページ数 764p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784434226311
  • NDC分類 193.9
  • Cコード C0016

内容説明

『失われた福音』とは、旧約聖書偽典に属する『ヨセフとアセナト』(ギリシャ語)のシリア語版であり、英国図書館に収蔵されている古文書のこと。『キリストの棺―世界を震撼させた新発見の全貌』の共著者で、映画監督でもあるシンハ・ヤコボビッチと、初期キリスト教に関する研究者バリー・ウィルソンが、長く眠っていた古文書に光を当て、その謎を読み解いていくノンフィクション。『ヨセフとアセナト』の起源は新約聖書成立と同時代の紀元前後とみられる。ヨセフとは、旧約聖書の創世記に登場し、イスラエル人を大飢饉から救った人物。『ヨセフとアセナト』では、その妻アセナトが、熱心な偶像崇拝者から、ヨセフの妻にふさわしい女性に変身していく過程が描かれている。第二神殿時代のユダヤ教を専門とするニッケルスバーグが促したように、キリスト教の寓意的解釈に基づく解釈を試みた、研究史上、待望の書と言える。また、ギリシャ語版にはない部分を含み、興味深い。シリア語圏のキリスト教では、伝統的に、イエス・キリストの神性よりも人性が重んじられており、『ヨセフとアセナト』の物語は、イエスとマグダラのマリアとの結婚を強調する物語として読まれていたと、著者は解説している。

目次

第1部 不可思議な古文書(古文書17202;書かれている事、いない事;古文書についてわかっている事は何か;いつ書かれたのか;文章以上の意味があるのか)
第2部 古文書を読み解く(一番重要な証拠は何か;ヨセフ;アセナト;アセナトの物語;ヨセフの物語;史上最高の結婚式;イエスと異邦人;イエスと子供を殺しマリアを誘拐する計画;悪者;磔刑の裏にある権力政治)
第3部 推測できること(結論;あとがき)

著者等紹介

ヤコボビッチ,シンハ[ヤコボビッチ,シンハ] [Jacobovici,Simcha]
『キリストの棺(The Jesus Family Tomb)』の共著者。エミー賞を三回受賞したイスラエル系カナダ人のドキュメンタリー映画監督で、幅広く執筆、講演活動を行なっている。オンタリオ州サドベリーのハンティントン大学宗教学部の客員教授。ニューヨークタイムズやロサンゼルスタイムズなどにも投稿している。ヒストリーチャンネルの番組『The Naked Archeologist』の司会者。イスラエルに妻と5人の子供と暮らしている

ウィルソン,バリー[ウィルソン,バリー] [Wilson,Barrie]
カナダ・トロントのヨーク大学宗教学部教授、初期キリスト教専門。『イエスはどのようにキリスト教徒になったか(How Jesus Became Christian)』は国際カンディル賞(歴史部門)の最終候補に挙げられ、また、ジョセフ=フェイ・タネンバウム賞を受賞した。トロント在住

守屋彰夫[モリヤアキオ]
1946年生まれ。東京教育大学大学院文学研究科博士課程(古典文献学専攻)修了。Hebrew Union College―Jewish Institute of Religion大学院修了、Ph.D.。東京女子大学名誉教授。2016年4月から日本基督教団飯田吾妻町教会牧師。旧約聖書時代のヘブライ語やアラム語を中心に周辺のセム諸語の比較研究に従事。イエスの言葉とされるアラム語やサマリア・テクストなど、聖書周辺の言語学的研究から、旧約聖書に新しい解読の光を投げる。著書『古代世界におけるモーセ五書の伝承』(共編著、京都大学学術出版会)、『聖書の中の聖書解釈―第二神殿時代の聖書思想―』(日本聖書協会)、ほか多数。訳業に、ゲザ・ヴェルメシ『解き明かされた死海文書』(青土社)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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TETSUYA

6
分厚くて読むのが大変。キリスト教的世界観をわかっていないと、内容理解するのも結構大変かと思います。読み物としては当然ですが、「ダヴィンチコード」の方が面白い。2017/12/16

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