内容説明
オウム真理教と原発で転んだ「戦後最大の思想家」吉本隆明と、その追従者のロマン主義者中沢新一を、脱神秘化し脱神話化するポレミーク!
目次
第1部 亡きグルのためのパヴァーヌ 吉本隆明の後追い心中で思想的に殉死した中沢新一(鰯の頭も信心から―オウム真理教の麻原彰晃を礼賛し三・一一後も原発を賛美した戦後批評家;その内容と記述の形式―チベット密教から吉本真理教につながる密教の秘伝の伝授;その非科学的な形而上学―贈与の金メッキで金ピカに飾り立てられた消費社会の神話;その非歴史的な史的観念論―「勝てば官軍」で「無理が通れば道理引っ込む」歴史の神話;ナカザワダマシの新予言―笑うレーニンとマルクスの読みかえならぬ骨抜き;「日本トンデモ本大賞」の有力候補―副島隆彦トンデモ推薦の吉本隆明トンデモ『「反原発」異論』)
第2部 バブルに浮かれた亡きグルの語り 中沢新一が絶賛した吉本隆明の仕事の解体構築(引き裂かれた都市論―自家撞着の「大衆の原像」と「アジア的」の大ブロシキ;市民なき都市―市民と公共性を欠いた空っぽの都市論と政治思想の貧困;イメージの映像都市―自由と権力の対話もなく空の空なる宙返りのイメージと視線;消費都市のバブル批評―バブルの泡踊りの批評と下部構造のゼネコン都市の現実;巨大都市の制御不可能性―阪神大震災や東日本大震災でも止まらぬ成長信仰とハード路線;未来都市とアフリカ的段階の珍妙な結合―「アフリカ的段階」と「南島論」の錯誤)
著者等紹介
土井淑平[ドイヨシヒラ]
鳥取市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。政治思想専攻。元共同通信記者。市民活動家。ウラン残土市民会議運営委員。さよなら島根原発ネットワーク会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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