内容説明
憧れの人、ヴィリアンの願いで彼の孫息子のエヴァラードと期限付きで夫婦になったマリエ。期限は病に伏せっているヴィリアンが天に召されるその時まで。彼を心配しつつも、マリエはエヴァラードとの暮らしに居心地の良さを感じ始める。だが、夫と歩み寄れたと思った矢先、ある事件が起きて―?
著者等紹介
文野さと[フミノサト]
2004年頃から、『ぷんにゃご』のペンネームでHP上に作品を発表。2014年、アルファポリス第七回恋愛小説大賞で「灰色のマリエ」が読者賞を受賞。出版デビューに至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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絳楸蘭
26
旦那様の変わりようが面白い。旦那様のいいところは、自分が何も見えていなかったことに気づいて、反省して改善しようと行動するところ。実際にこんな人はいないとわかっているから余計によく見えるんだよね(笑)そんな旦那様に触発されて、マリエも柔らかくなっていくのがいい。ともかく、めでたしめでたしが一番だね。2015/01/11
フキノトウ
25
マリエの気持ちが固まるまで思っていたより時間が掛かった。好きな子を無意識にいじめてしまうエヴァラードが、庭仕事をしているマリエをチラチラ見てしばらくして、自分も一緒にやればいい事に気づきイソイソと立ち上がるシーンが可愛くてお気に入り。2017/11/03
鯵
17
2巻目。マリエはエヴァラードと男爵未亡人の関係を勘違いしたまま。マリエとずっと夫婦で居たいエヴァラードは、これまでの自分を悔やみ、まずは態度で示そうと愛妻家ぶりを発揮する。男爵夫人と別れるが夫人の方が執着してマリエの排除を画策。とうとう病床の祖父が亡くなってしまうが…★両片思いでジレジレ(ある意味ニヤニヤ♪)しながらも妻にデレデレの夫を堪能した。最後はロマンティックなエピソードで気持ちが通じ合いハピエン♪お幸せに~2020/10/06
陸抗
14
最終巻。エヴァラードの変化は目まぐるしい位なのに、マリエには全く伝えないから、両片想いのまま。男爵婦人の横やりが入り、やっとお互いに向き合えて良かった。あれが無くても、エヴァラードは告白する気はあったようだけど、マリエが納得したかどうか。大切な人が亡くなった悲しみはあるけれど、素敵な物語だった。2018/10/22
でんか
14
良い本でした。1巻の時も思いましたが、なんというか表現がきれいな作家さんです。すごい盛り上がったりすごいピンチになったりするわけでない、日常的な日々のお話なんですが、その中で主役二人が歩み寄っていく、エピソード一個一個が印象的で素敵。1巻でマリエにすっかり惹かれてしまったエヴァラードが今回も、彼女に惹きよせられていくさまが、ほほえましくてニヨニヨしながら読んでしまいました。幸せになれるわこりゃ、という素敵なカップルです。2017/10/02