内容説明
中世に誕生したヨーロッパの都市文化の歴史とは、近代社会へと至る都市の成熟していく過程といえるだろう。本書では、その都市の風景の中に、都市で営まれた人々の生活の痕跡を、そして近代という理念を探し出そうとした。経験知あるいは行動知としての旅から紡ぎだす都市論である。
目次
第1部 オランダ風景画と地図―一七世紀オランダ(一七世紀オランダの絵画芸術;都市景観画の誕生;都市景観画と地図に表象された都市;都市景観画における近代)
第2部 バロック絵画と水景庭園都市―一八世紀ドイツ(水景庭園都市ポツダムの誕生;美の概念の成立と絵画表現;ハーヴェル湖の水景庭園)
第3部 エデンの園からネクロポリスへ―一九世紀ドイツ(オールスドルフ公園墓地の誕生;埋葬の文化と死生観;墓地空間の系譜;都市の公共空間と墓地;墓地の歴史から都市風景を読む)
第4部 植物帝国主義から田園都市へ―二〇世紀イギリス・青島(ハワードの田園都市構想;植物帝国主義と庭園文化;植民地主義とイギリス田園都市;ドイツ植民地「青島」の都市景観)
著者等紹介
長谷川章[ハセガワアキラ]
1954年、東京生まれ。1979年、早稲田大学大学院修士課程修了。1979~1991年、板倉建築研究所。1985年~1987年、西ドイツ政府給費留学(アーヘン工科大学)。現在、東京造形大学教授。工学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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