内容説明
白波小学校六年二組に転入したばかりの遼哉。問題児ばかりという六年二組に内心ビビりつつ、隣の席の美少女・晴香の助けもあって、少しずつクラスに溶けこみはじめていた。ところがある日を境に、遼哉のまわりで不思議なことが起こりはじめる。頻繁に目撃されるUFOらしき光、海岸沿いの廃れたドライブインに住む怪しげな爺さん“ジョーカー”との秘密の取引、そして謎めいた新任教師・海堂の登場…不思議で切ない、遼哉の運命のひと夏が、いま静かに動きはじめる―。
著者等紹介
川口雅幸[カワグチマサユキ]
1971年、岩手県生まれ。2004年、パソコンで文章を書く楽しさに目覚め、ホームページを開設。同年、サイト上にて『虹色ほたる 永遠の夏休み』連載開始。大きな反響を呼び、2007年に同作でアルファポリスから出版デビュー、累計40万部突破の大ヒットとなる。2012年には東映アニメーションにより映画化される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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紫綺
81
虹色ほたるが良かったので・・・。児童書。床一面にぶちまけられた、色とりどりに輝くビーズをひとつひとつ丁寧に拾い集めて仕上げた秀作。出だしの軽さもあって、導入のカオス状態に戸惑ったものの読む速度は加速度的にアップ。戦争や災害など、避けられなかった運命についても考えされる一冊。ビーチコーミングという言葉、初めて知った。2013/09/15
昼夜
37
時期的にぴったりだった。半分まで読んで小中学生のころ、夏休みによく公開されてた主人公が地球外生命体とか恐竜とかロボットを拾って大人たちと戦うジュブナイル映画みたいだと思ってたけど、こうくるかと予想がつかない結末でジーンとしました。この本は児童書として発行された本で子どもも読めると思うけど、自分が主人公と同年代の小学生の頃なら戦闘とか派手で刺激的なシーンは殆どないから退屈だと思うだろうなと感じる。子どもにはまだ早い、大人になって初めて胸に迫る物語だと思う。2014/07/29
ここまま
26
生徒の熱いリクエストで購入。初恋と友情と不思議が程よく混じった感じは、小学高学年~中学生くらいにはいいかもしれません。大人の読み手としては、いささか謎ときのほころびが気になりました。ちょっと盛り込み過ぎかな・・・。川口さんのほかの作品も読んでみます。2014/08/28
橙夜(とうや)
15
川口さんらしい、作品でした。今回はやや重めの内容も含まれてるけど、友情や恋などもあってよかった。レキオって名前のガレキが登場するから、もしや?と思ったらやっぱり(笑)地元人としては嬉しかったかな♪2015/05/05
kai_sou@十五夜読書会
13
小学6年生の主人公の目線で語られる一夏の物語。タイトルにUFOとあるので、正直一瞬手に取るのを躊躇ってしまった。1つのキーワードとして出てくるものの、作中から浮き上がることもなくごく自然と組み込まれているので、躊躇わずに安心して手に取って欲しい。川口さんらしい優しさに包まれた物語です。特攻隊という難しいテーマを扱っている作品でもあります。それについて多くの頁を割いているわけでは無いものの、心に訴えかけてくるものがありますね。物語の舞台となる海辺の町の夏の煌めきを感じさせる、素敵な作品でした。2013/09/12