目次
第1部 事件の概略
第2部 精神病の概要(高校二年生(発病の頃)
大学に入ってから
家を出てアルバイト生活
医師に対する不信
塗装職)
第3部 三億円事件の真相(不審な職人;モンタージュの男だ;垣間見える素性;私の噂が伝わる;犯行の相棒;相棒が犯行を自慢;捜査本部に出頭;アリバイ崩し;主犯は若い方;犯人の勝ち(警察の負け))
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
k sato
27
事実か妄想か。高校生で統合失調症を発症した著者が、昭和の未解決「三億円事件」の真犯人と偶然接触し関係者や警察に取材した記録。「三億円事件」の概略、著者の概要、事件の真相の三部から成る。本書が発行された時点で事件から40年が経過している。著者が断言する真犯人は事実か。それとも病気が生み出した妄想か。事件の詳細を知り尽くしたような記述に、この事件への常軌を逸脱した執着を感じる。真実のように語られる文章だけでは、空想とも妄想とも真実とも見分けがつかない。既に時効となった事件。50年以上が過ぎた現在も真実は闇だ。2024/01/28
gtn
10
不思議な本である。著者の主張はおそらくすべて妄想。出版時点で著者70代後半だが、精神科に通院中とのこと。自費出版と思われるが、商業出版では味わえぬ読後感がある。2018/11/08
影慶
3
モンタージュの男は実在した人物で事件が発生する前に死亡している。死んだ人間と一緒に仕事をすることは出来ない。著者は事件のルポを読んでいるのだから、例のモンタージュが捏造だったことを知ったはずである。にも関わらず40年以上も妄想を続けていることになる。2018/10/05