内容説明
世界最古の巡礼地“シタデル”の頂から、ひとりの修道士が暗号を遺して身を投げた。あたかも異端聖書の預言をなぞらえたような修道士の死は、古来より城塞が隠しつづけてきた“神体”に関わるメッセージだった。そしてルインを訪れたアメリカ人女性記者のリヴも、自らが事件の真相に大きく関わっていることを知る。リヴを捕らえようと追跡の手をゆるめない城塞側と、彼女をかくまう謎の組織。やがてそれぞれが城塞の最奥部に足を踏み入れたとき、ついに“神体”の姿、そしてそこで行われてきた驚愕の儀式の全容が明らかになる―緊迫感あふれる展開、息を呑む衝撃のラスト。超大型ノンストップ宗教ミステリー。
著者等紹介
トイン,サイモン[トイン,サイモン][Toyne,Simon]
テレビ業界で20年間ディレクター、プロデューサーとして活躍、数々の賞を受賞する。2年前に仕事を辞めると、執筆のためだけに家族とともにフランスに移り住み、1年半かけて『サンクトゥス』を書きあげた。現在は妻と二人の子どもとともにイギリスに住んでいる
土屋晃[ツチヤアキラ]
1959年東京生ま。慶應義塾大学文学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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absinthe
14
謎の図書館、謎の中庭。修道院の中の迷宮も面白いが、ふと「薔薇の名前」をパクル気か?と感じてしまった。 まぁ面白かったからよかったが。
Aoki
8
ムムム、まさかまさかの結末。後半は半村良的世界に突入!上巻でもしやの気配が遂に明かされる。ただ何か物足りない感があってもどかしい。翻訳のためなのか、状況描写が今一つクリアじゃない。しかしこれが三部作の序章とは、これまた予想外。ネタを小出しにしないところも、つまらないとは言わないけど唐突感が先立ってしまった理由かも。真相に関連するエピソードを歴史的なものと科学的なものとを、いくつか出して、読書に想像させることろがあれば、満足感が違ったろうなー。手放しで称賛とはいかないけど、まずまずの一作なので、今後に期待!2013/04/29
深青
5
なかなか息もつかせない展開で、非常に面白く読めました。上巻で明かされなかった神体の正体などが明かされるのですが、えぇ…!ここで終わり?みたいな終わり方ですっきりとはいきません。3部作の一作目ということなので、後々解決されていくことに期待。ダヴィンチコードを読んだときにも思ったけれど、宗教ってどうして女性を悪とするんだろう?謎だ。2012/11/03
ハルト
5
えっ、どういうことと思っていたら、三部作で続編があるとのことで納得。ただ続きありきな終わらせ方だったので、これだけだとやや消化不良気味な終わり方かなと思いました。謎の神体、聖地、キリスト教を巡るサスペンスにアクションありでおもしろかったですが、神体については意外さがありつつも、ちょっと微妙さもあったり。あとお兄さん、思わせぶりだったのに…。それともう少し宗教部分を書き込んであったほうが個人的には好みでした。2012/10/05
ばんび
3
最後にびっくりの内容だった! そう来たか!!! 次も読みます!!2017/08/29