内容説明
1950年6月、CIAにヘッドハンティングされた数十人の男女が、ビルの一室に集められた。彼らはそこでスパイとしての心得を叩き込まれ、CIA独自の訓練を受けたのち、世界のCIA支局へ送り込まれる―正統派スパイ小説の常道を踏まえつつ、リテルの手腕は架空の人物を実在の人物のようにリアルに肉付けしながら、すでに知られた実在の人物をさらに掘り下げて、あたかも小説の登場人物のように印象的に描き出す。1989年にベルリンの壁が崩壊し、スパイ小説の危機がささやかれたが、世界の情勢からして諜報機関はいっそう必要の度を加えているらしい。良くも悪くも、スパイ小説界にこれからも題材を提供し続けることだろう。
著者等紹介
リテル,ロバート[リテル,ロバート][Littell,Robert]
1935年アメリカ生まれ。「ニューズウィーク」の記者として東欧やソ連に駐在した経験を持つ。スパイ小説を数多く手がけているが、デビュー作『ルウィンターの亡命』(ハヤカワ文庫)でCWAゴールド・ダガー賞を受賞している
渋谷比佐子[シブヤヒサコ]
1946年、福島県生まれ。青山学院大学英米文学科中退
水野恵[ミズノメグミ]
1970年、北海道生まれ
中島あすか[ナカジマアスカ]
津田塾大学国際関係学科卒業。熊本市在住
岩佐薫子[イワサカオルコ]
北海道出身、札幌市在住。インターカレッジ札幌にて文芸翻訳を学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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