内容説明
芸術を崇めてきた200年が終わりつつある今、我々は、この新しい自由をどう利用しようとしているのか?仰ぎ見る芸術から、目の高さの芸術へ。
目次
君主の御前にいるように―道徳的問題としての芸術鑑賞
過大評価されているのに期待されていない―芸術による革命?
例外状態/娯楽社会/芸術―キーワード作文の試み
まったく影響を及ぼさない?―複数形の画像
芸術とお金の循環―美術取引きの経済について
芸術による経済/芸術ではなく経済?―ある越境現象の分析
労働としての芸術?―もうひとつの芸術観の歴史
性の転換―芸術が雌化する?
旗を高く掲げて逃走―ストライキする芸術家
著者等紹介
ウルリヒ,ヴォルフガング[ウルリヒ,ヴォルフガング][Ullrich,Wolfgang]
1967年、ミュンヘン生まれ。同地で哲学、美術史、ドイツ文学等を学ぶ。1994年以降、作家として活動。大学でも教鞭をとるかたわら、企業アドヴァイザーとして、イメージ・ブランド戦略の研究に携わる。ミュンヘン造形芸術アカデミー、ハンブルク造形芸術大学を経て、現在はカールスルーエ造形大学教授
満留伸一郎[ミツドメシンイチロウ]
1973年、鹿児島県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得満期退学(専攻=ドイツ文学)。東京藝術大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さとう
1
芸術概念(が堅苦しければ芸術へのイメージ、と言い換えてもいい)があんまりに大仰で高尚でとっつきづらくなっちゃったので、もうちょっと気楽に考えませんか、な本。なかなか良書。訳者あとがきの村上隆の評価が、「古風な芸術観の持ち主」とさくっと言ってて、けっこう的確。2010/11/18
Rei Kagitani
0
近代的芸術観への再考を呼びかける著作。今まで当たり前のように考えてきた芸術という価値を見直すきっかけになるかもしれない。芸術に興味がある人も、全然ない人も一読すると新しい世界が開ける。2012/07/13
アルデバラン
0
表紙の写真がいいですね。森村泰昌は個人的にかなり好きな芸術家なので、表紙に惹かれて読み始めたのですが、なかなかの良書でした。ただ内容からして、一気に読まないとわけがわからなくなります。芸術に関する時事的なニュースなどを踏まえて読むと、よりいっそう理解が深まることでしょう。2011/01/23
-
- 電子書籍
- ドイツ語基本単語2000 - 聴いて,…