内容説明
昔、福岡藩の武士立花實山も住吉の辺りに一菴をむすび、禅に深く帰依し、歌を詠み茶も嗜んだと言う。茶人としてではなく禅者として晩年を生きた實山、死してやがて三百年。武士として平常で強くあり、人としてあるがままに、また、はかなくもある、その生涯に思いをはせる。
目次
福岡藩における茶の源流(茶会記にみる黒田如水;茶会記にみる小寺休夢;茶会記にみる黒田長政)
福岡藩における茶の展開(小堀久左衛門父子、速見頓斎・権斎父子;土屋宗俊;立花實山)
福岡藩茶の湯拾遺(「立花家什物目録」を読む;豊後竹田岡藩への古織流返傳;禅と立花實山冠印に曰く「洞宗正派」;流儀の発生;南方録『會』の「ス」についての考察)
作成史料(茶会記に現れた黒田如水・長政;福岡藩「御茶道」ならびに関係人物;「立花家什物目録」略表;南方録相傳系譜;立花實山史料;立花實山落款・印譜)
著者等紹介
井上康史[イノウエヤスフミ]
日本文化研究所主幹。財団法人松浦史料博物館顧問。茶道文化史における研究・調査、伊勢流の研究、入木道の研究、西郷南洲の研究。書道は「相伝大和流」。茶道は「南坊流」。大学在学中より「西郷南洲人格と筆蹟」の研究を続け現在に至る。字は雅博・号は物外子・梅雪・梅剣道人・菴号は物外居(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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