内容説明
アーティストとは何者なのか?彼(彼女)らは特別な存在なのか?なぜ彼(彼女)らは、時にあれほど奇妙なものを作るのか?美術作品には何か意味があるのか?21世紀の美術に、いったい何が待ち受けているのか。
目次
1 血と美の関係をめぐって
2 さまざまな規範と目的
3 文化が交差するところ
4 富と市場と美術館
5 ジェンダー、天才、そしてゲリラ・ガールズ
6 認識、創造、理解
7 デジタル化と情報の伝播
著者等紹介
フリーランド,シンシア[フリーランド,シンシア][Freeland,Cynthia]
ミシガン州スタージス生まれ。ミシガン州立大学で哲学と心理学を学び、ピッツバーグ大学で博士号取得(哲学)。マサチューセッツ大学を経て、現在、ヒューストン大学哲学科主任教授
藤原えりみ[フジハラエリミ]
1956年、山梨県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科修士課程修了(専攻=美学)。雑誌『みづゑ』編集スタッフを経て、単行本・雑誌の編集、翻訳などに携わる。美術ジャーナリスト。武蔵野美術大学・女子美術大学・東京藝術大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
脳疣沼
3
結局アートはなんでもありだし、アートとは何かを問う意味が理解できなかった。どこかアートに対する不信感が抜けきらない。批評家の凄さは分かるが・・・。2019/01/11
キリ
0
足りない部分がある(らしい)のでそちらを補完する必要があるのかも知れない。2014/10/25
キリ
0
結び、あとがき、訳者あとがきが包括になっているのでそちらを先に読むことを推奨する。文学の批評理論みたいなもんで、コレと言った定義付けがない世界を比較的分かりやすく解説してある。定期的に読み直したい。2014/10/13
ちーけん
0
最近、美術館などを回るうちに、「そもそも芸術って何なんだろう?」と思うようになり、三省堂でたまたまこの本を目にして買ってみました。前半を読んで、自分が「芸術とは何か」と「美とは何か」を混同していたことに気付かされ、さらに歴史を追って「芸術」がどのように定義されてきたかや、現代美術市場でのお金や美術館、デジタル世界といった「芸術を囲むものたち」との関係での「芸術」の定義を解説されていきます。読み終わると、読者の中にそれぞれの定義らしきものが浮かんでいるのではないでしょうか。私の頭の中にももやもやと…(笑)。2011/07/17
cocomero
0
アートという概念が意味するところについて、古代から現代に至るまでの同概念の様々な捉え方を事例としながら、論じられる。アートとは、何か?強いていえば、自己の存在意義など、個々の自覚に拡張をもたらすものだとされる。その問いは、あらずという消去法的な規定を介してしか、答えを見出せないような難題なのかもしれない。美の定義が極めて不安定であるのと同様にアートの本質の議論も止みそうにない。アートの本質はそれをそれとして同語反復的に保証する美術館などの制度や枠組みを利用して位置づけらるしかない多様性なのかもしれない。2020/12/23
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