内容説明
タバコ属植物を探索したばこ文化を探ねて1000日余。諸民族の楽しく意外な見聞記。
目次
序章 たばこの起原とその利用
第1章 南アメリカのたばこ
第2章 カリブ海諸国のたばこ
第3章 メソアメリカのたばこ
第4章 北アメリカのたばこ
第5章 オセアニアのたばこ
第6章 アフリカのたばこ
第7章 ヨーロッパのたばこ
第8章 中東とシルクロードのたばこ
第9章 アジアのたばこ
著者等紹介
川床邦夫[カワトコクニオ]
1943年生。1966年、東京大学農学部農業生物学科卒業、日本専売公社(現・日本たばこ産業株式会社)入社。同社鹿児島および盛岡のたばこ試験場、海外事業部(含・インド駐在)、研究開発部、アグリ事業部(含・中国駐在)、植物開発研究所、岡山原料本部、たばこと塩の博物館などに勤務。現在、(財)たばこ総合研究センター特別研究員。農学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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きいち
35
長年JTで農作物としてのタバコを研究してきた著者。世界各地に旅しては研究者と交流したり実は何種類もあるタバコ属植物をいろいろ探索したり煙草文化を実見したり、いやはや、何と幸せな仕事生活だろう。子供時代に兼高かおるに憧れた自分にとっては何ともうらやましい限り、そうか、世界を旅するにはこんな専門もあったのか、と。◇紀行としてのドラマチックさやジャーナリスティックさはないかわり、植民地化や搾取の過去、現地文化の衰退とグローバル化といった事情がプレーンに語られる。作物としてのタバコへの愛情が先に立ってるおかげか。2016/11/01
hnzwd
22
南米で生まれ、当初は儀式などで使われていたものが、大航海時代に西欧に伝わり、今や世界中で愛好されているたばこ。各地にたばこがどのように伝わり、今、どのように嗜まれているかを真面目に書いた一冊。内容も興味深いし、嗅ぎタバコや噛みタバコ、水タバコなどについて、実物がカラー写真で紹介されているのも良い。研究者が真摯な言葉で淡々と記載しているのも好感。嫌煙が叫ばれているが、酒なんかと同じで文化の一つでは、という巻末の言葉も納得できるかな。2022/12/21
マサ
3
先日、水たばこを試す機会があった。かなり軽い感じで香りがいい。シガレットとはずいぶん違うものだなという感想。本書を読んで、世界にはいろいろなたばこのたしなみ方があるものだなあと。著者の研究者としての立場もうかがえて面白かった。2019/09/16
Э0!P!
2
タバコの歴史を大まかに学ぶことができた。タバコの香味を楽しむためにいかに色々な方法を人類が発明したものだと感慨深く読んだ。2023/10/30