内容説明
『カラスはどれほど賢いか』『マンウォッチングする都会の鳥たち』など、都市鳥研究30年の著者精選エッセイ。中学校国語教科書にも採択された「人との共存を選択した野鳥たち」から「山里にいなくなったスズメ」など、鳥の視点に立って身近な自然や都市問題に独自の考えを展開しつづける。今回集約紹介される鳥のフォークロアエッセイでは「三本足のカラス」「村の守護神シマフクロウ」「鵜の秘密」など、鳥と人の歴史を垣間見せてくれる。また「遷移をテーマにした野外実習の試み」は、生徒の率直な感動を伝えて、理科教育で最も重要な自然学習の現場事例として知られる。
目次
1章 自然をみる視点(自然観察の視点;雲霧林の奥深く、幻の鳥を求めて ほか)
2章 人と共存する野鳥(人との共存を選択した野鳥たち;ツバメからみた都市環境の変貌―20年に及ぶ東京都心部のツバメ調査から ほか)
3章 鳥のフォークロア(闇夜の山野には民話を生む何かがある;亀戸天神の鷽替え神事 ほか)
4章 ゆったり人生をめざして(生物教師のささやかな願い;青い鳥症候群 ほか)
著者等紹介
唐沢孝一[カラサワコウイチ]
1943年群馬県に生まれる。東京教育大学(現・筑波大学)理学部卒業。都立高校などの生物教師をへて、現在は執筆や講演、自然観察など多方面にわたって活動している。都市鳥研究会代表としてカラスやツバメなどの都市鳥研究に携わる。日本鳥学会評議員、埼玉大学講師(非常勤)、自然観察大学副学長。シジュウカラの研究で文部大臣奨励賞、モズの生態研究で日本鳥学会奨学賞、2003年市川市民文化賞スウェーデン賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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