内容説明
1944年3月、連合軍占領下の南イタリアで起きた列車事故は大惨事となった。3年後に発生した連続殺人事件の現場には、「イタリア、1944年3月3日、わが復讐は汝がため」のメッセージが残され―トリノの居酒屋にはじまり、ナポリの裏町、南イタリアの山村へと、イタリア半島を縦断して20日間の捜査が展開される。
著者等紹介
ペリッシノット,アレッサンドロ[ペリッシノット,アレッサンドロ][Perissinotto,Alessandro]
1964年、トリノ生まれ。本来の専門である民話・寓話の記号言語論的解析やマルチメディア研究で業績を上げ、他の学者と共同で監修にあたった「寓話辞典」は、民俗学分野のすぐれた学術成果に対して与えられるニグラ賞を受賞。トリノ大学で講座も担当する。推理小説作家としては、1960年代、イタリア・アルプスの山村で起きた事件を題材とした『ロゼッタ殺人の年』(97年発表)がデビュー作。その後、16世紀初等の同じくピエモンテ地方山間部を舞台とする『コロンバーノの唄』(00)、そして『8017列車』(03)と、数年おきに話題作を世に送り続けているほか、『スタンパ』紙などに、評論や短編小説を寄せる
菅谷誠[スガヤマコト]
1949年、横浜市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。朝日新聞社のカメラマン、記者、映像担当編集者などを経て98年からフリー(フォトグラファー、ライター、翻訳者)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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myc0
2
あぁ、なんて結末!舞台は、1947年のイタリア。政治体制が変わり、鉄道員の職を解かれたアデルモが底辺の生活から這い上がるため、鉄道員連続殺人事件の捜査に乗り出す。正直、政治云々のことは私はわからぬ。印象的だったのは、アデルモが初めてピザを食べるシーン。同じイタリアでも、ピザを知らない地域の人もいるんだね。ピザに感動する姿がとても響いた。地下冒険譚もあり?列車旅行もあり。風土豊かなイタリアな景色も良かった。底辺生活を送るアデルモは、知らない街で観光客のフリをすることもできない…というのも何2013/05/06
慧
0
★1/22005/09/12