出版社内容情報
《内容》 Excel上で動作するアドインソフト「Statcel2」が添付された“数式を使わない”実践的統計処理の本です．（柳井久江製「Statcel2」はExcelのマクロ言語 Visual Basic for Applications で記述されています）
ExcelやLotusに代表される表計算ソフトの出現で，情報の整理やプレゼンテーションに使う基本的な統計処理は驚くほどに容易になりました．しかし，実験結果として得た数値データの背後にある「何か有意義な構造を推論する」となると，具体的にどのような処理をすればよいのか，分厚いマニュアルを精読しても，なかなか解答は得られません．といって煩雑な統計理論を改めてチェックするなど，多忙な人にはとても考えられないことです．
ここで本書の登場です．生データを前にそのデータの内在する意義の分析で思案に暮れたとき，本書を開いてみてください．43個の例題の中に，きっと同じようなデータを用いたものが見つかるでしょう．全例題はオーエムエス出版ホームページhttp://www.oms-publ.co.jpでご覧になれます．主に医学的データを扱っていますが，もちろん他の分野でも応用できる例題です．
各例題は，
1．データセットの準備
2．仮説の設定
3．検定処理
4．結果と判定
という4つの段階を踏んで，分かりやすく解説してあります．本書で扱う統計処理は，すべて「Statcel2」上で実行します．
「Statcel2」の新機能：旧バージョンに次の機能を追加
・多重比較検定でFisher's PLSD に代えて、Tukey 法を採用
・生存分析のKaplan‐ Meier 法で、生存曲線グラフ表示機能を追加
・回帰分析で，偏相関係数を追加
2004年8月現在，「Statcel2」は次のバージョンの Excel で正常に動作しています。
○ Windows
・Excel 97
・Excel 2000
・Excel 2002
・Excel 2003
○ Macintosh
・Excel 98 Macintosh Edition
・Excel 2001 Macintosh Edition
・Excel X
・Excel 2004
《目次》
◎Preparatory Course
Preparatory Course.1 Statcel
Preparatory Course.2 データセットの作成
Preparatory Course.3 目的と方法リスト
◎Exercise Course
0.1 統計的検定
0.2 統計的推定
1 章 基本統計量
1.1 基本統計量
1.2 ヒストグラム
2 章 正規母集団
2.1 正規性の検定
2.2 母数の検定
2.3 母数の推定
3 章 独立した2群の差の検定
3.1 F検定
3.2 スチューデントのt検定
3.3 ウェルチのt検定
3.4 マン・ホイットニ検定
4 章 関連のある2群の差の検定
4.1 対応のあるt検定
4.2 ウィルコクソン符号付順位和検定
5 章 独立した多群の差の検定
5.1 バートレット検定
5.2 一元配置分散分析法
5.3 クラスカル・ワーリス検定
6 章 2 要因で分類される多群の差の検定（繰り返しのない場合）
6.1 繰り返しのない二元配置分散分析法
6.2 フリードマン検定
7 章 2 要因で分類される多群の差の検定（繰り返しのある場合）
7.1 繰り返しのある二元配置分散分析法
7.2 重複測定－分散分析法
8 章 多重比較
8.1 多重比較の可能性
8.2 多重比較検定
9 章 相関関係
9.1 相関係数
9.2 ピアソンの相関係数の検定
9.3 スピアマンの順位相関係数の検定
10 章 回帰分析
10.1 単回帰分析
10.2 重回帰分析
10.3 変数選択－重回帰分析
10.4 整次多項式による回帰分析
11 章 2×2分割表の検定
11.1 χ2独立性の検定 2×2分割表
11.2 フィッシャーの直接確率計算法
11.3 マクニマー法
11.4 マンテル・ヘンツェル法
12 章 m×n 分割表の検定
12.1 χ2独立性の検定 m×n分割表
12.2 マン・ホイットニ検定
12.3 クラスカル・ワーリス検定
12.4 スピアマンの順位相関係数の検定
13 章 生存分析
13.1 Kaplan-Meier法
13.2 ログランク検定
目次
Ｐｒｅｐａｒａｔｏｒｙ Ｃｏｕｒｓｅ（Ｓｔａｔｃｅｌ２；データセットの作成；目的と方法リスト；健康診断データ）
Ｅｘｅｒｃｉｓ Ｃｏｕｒｓｅ（基本統計量；正規母集団；独立した２群の差の検定；関連のある２群の差の検定；独立した多群の差の検定 ほか）
