内容説明
本書は、1950年頃の6人の学者たちが『菊と刀』の評価に関してどのような過ちを犯したかを述べるものです。
目次
1 柳田国男「尋常人の人生観」および「民俗学から民族学へ」―突然エイリアンに出会ったような戸惑い
2 和辻哲郎「科学的価値に対する疑問」―何が何でも『菊と刀』の学問的価値を否定しようという態度
3 津田左右吉「『菊と刀』のくに―外国人の日本観について」―和辻氏に追随
4 南博「社会心理学の立場から」―無理解、そして悪意の感じられる論評
5 川島武宜「評価と批判」―「モナ・リザ」を一千万円と値踏みするような称賛
6 有賀喜左衛門「日本社会構造に於ける階層制の問題」―独特の視点に立つが、大切な事柄を理解せず
著者等紹介
森貞彦[モリサダヒコ]
1932年(神戸市)生まれ。1997年大阪府立大学大学院人間文化学研究科比較文化専攻修了。博士(学術)
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