出版社内容情報
日光猿軍団を率いて翔ぶ男、間中敏雄! 斬新な発想。卓越した観察力。
空を飛ぶ、大地を駆ける生きものに、人生のロマンと勝負を賭けた男を直木賞作家が鮮やかに描く。
まえがき
第一章 夢を駆ける少年
第二章 山川谷の職業遍歴
第三章 恋の壁と赤い糸
第四章 日光けっこうの日々
第五章 さらなる挑戦のとき
第六章 軍団、そして学校への道
第七章 待って、輝く春へ
第八章 調教師たちの舞台
第九章 女性軍、その愛と活躍
第十章 お猿が語る人間論
第十一章 悲しみと希望と
第十二章 もう幾つかの夢へ
あとがき
間中敏雄にとって、あらゆる生きものは共に生きていく存在であり、それだけ愛情の深さも並みのものではないことは特筆しておいてよい。彼の現在の成功は、ただビジネスのうまい商人であったからというより、子どものころから変わることのない動物への思いと夢のなせる技であり、結果だろう。そのことが彼の半生を記していく過程で、そして記し終えた今も、変わることのない私の感想である。(著者あとがきより)