内容説明
いにしえの美しい歌や句の中に織り込まれた伝統的な色彩に万葉人の心を偲ぶ…幼い頃からの自身の想い出や読書体験を重ね合わせながら、いまやその名すら失いつつある色たちの風雅のこころを取り戻したい…著者畢生の望郷歌。繊細で美しい「日本の色」17色を掲載しました。
目次
色之1 茜
色之2 桃
色之3 紅
色之4 射干玉
色之5 鴨頭草
色之6 紫
色之7 橡
色之8 唐棣
色之9 赤
色之10 白栲
色之11 黄
黄之12 朱
色之13 山吹
色之14 青丹
色之15 藍
色之16 碧
色之17 緑
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
すいれん
1
エッセイ風の読みもの。歌か色かに特化した本かと思ってた分、ちょっと残念。中に色紙をいれたりして豪華な作りだったので結構期待していたのだけど。2013/07/03
naokoko
1
17色の色にまつわる著者のお話と万葉集の和歌を紹介する。 重要美術品の桃花紅合子(とうかこうごうす)の桃の色と、筆者が函館の五稜郭で見た碑の「義に殉じて流した武人の血は三年たつと碧色になる」(荘子の故事)の碧の色がとても印象深い。2010/12/31
kinaba
0
内表紙の、玉虫色にも見える淡い色の混じり合いがとても綺麗。章題それぞれの、テーマの色一色をあしらったページたちも。中の文章はもっと万葉集に依ったものを期待していたので少し肩透かしかも2017/04/19
絢未
0
この本に出てきた色はもう失われてしまったのかな。万葉の時代に生きた人はどんな綺麗な色を見ていたんだろう。2012/11/26