シュプリンガー数学クラシックス
複素多様体講義

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  • サイズ A5判/ページ数 161p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784431710844
  • NDC分類 414.7
  • Cコード C3041

内容説明

本書は、20世紀を代表する微分幾何学者の一人であり、チャーン類、チャーン‐ヴェイユの理論、チャーン‐サイモン不変量などにその名を残す数学者S.S.チャーン(1911‐2004)が、カリフォルニア大学で自ら講義した内容をもとに書き下ろした教科書である。本書では、複素多様体論の基本概念である、層、複素ベクトル束、その上の計量、接続、曲率などが簡潔に解説され、さらに、チャーン類の微分幾何的表示を与えるチャーン‐ヴェイユの理論、グラスマン多様体の幾何学から決まる普遍チャーン類との関連、そしてその理論の正則曲線への応用までが述べられている。形式的なディテールよりも、本質的な道筋と、興味のある結果そのものを明確に述べることに重点をおく一方、随所にかなり複雑でおもしろい計算を見出すことができる。創始者チャーンならではの快著である。

目次

第1章 定義と例
第2章 ベクトル空間上の複素構造とエルミート構造
第3章 概複素多様体と積分可能条件
第4章 層とコホモロジー
第5章 複素ベクトル束とその接続
第6章 正則ベクトル束と直線束
第7章 エルミート幾何学とケーラー幾何学
第8章 グラスマン多様体
第9章 グラスマン多様体上の曲線
付録 特性類の幾何学

著者等紹介

チャーン,S.S.[チャーン,S.S.][Chern,Shiing‐Shen]
1911年、中国浙江省嘉興市生まれ。南開大学、清華大学大学院、ハンブルグ大学で数学を学び、1936年、ハンブルグ大学でW.ブラシュケの指導のもと博士号を取得。のち、パリでエリー・カルタンのもとで学ぶ。清華大学(1937年)、シカゴ大学(1949年)、カリフォルニア大学バークレー校(1961年)で教授職を歴任。1982年から1984年までバークレー数学研究所初代所長を務め、1985年、南開数学研究所初代所長。1983/84年度のウルフ賞受賞。微分幾何学、特に特性類の研究で知られる。2004年、中国天津にて歿

藤木明[フジキアキラ]
京都大学大学院理学研究科修士課程修了。大阪大学大学院理学研究科教授。理学博士。専門は複素多様体論

本多宣博[ホンダノブヒロ]
大阪大学大学院理学研究科博士後期課程修了。東京工業大学大学院理工学研究科助教授。博士(理学)。専門は複素多様体論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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