内容説明
亡き殿様から慎之介に残された名刀と「属鏤之剣被賜者以下三名也」と認められた半紙は、「三名の重臣を暗殺せよ」という指令であった―“一師”相伝の奥義「神伝流」を伝授された慎之介は、亡き殿様の無念を晴らさんと意を決するが…。表題作のほか、戊辰戦争の動乱の中、越後長岡藩家老河井継之助の中立の申し出をはねつけた西軍軍監・岩村精一郎の代わりに、副軍監・神代隆之介暗殺の任を引受けた乾新十郎の行動を描いた「暇乞」、天保九年、冷夏に苦しむ越後の農村を舞台に、巡見使に提出する明細帳の作成に頭を悩ます矢立新田村の人々の騒動を描いた「矢立新田明細帳」の歴史小説二編、他家から貰った仔犬のノラとの日々を綴った味わい深い私小説「犬の話」を収録。
著者等紹介
高橋忠志[タカハシタダシ]
1932年生まれ。早稲田大学文学部中退。1992年3月、新潟県立加茂高等学校定年退職。新潟県芸術祭芸術祭賞(小説部門)受賞(1974年)。剣道六段、居合道六段
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