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分子シャペロンによる細胞機能制御

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  • サイズ B5判/ページ数 219p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784431709138
  • NDC分類 464.2
  • Cコード C3045

出版社内容情報

《内容》  新たに合成されたポリペプチドの折れたたみ,タンパク質の輸送と品質管理,不要になったタンパク質の分解など,分子シャペロンは,タンパク質が生まれてから成熟しやがて死ぬまで,その一生にわたり影のように寄り添いながら面倒をみつづけている.
分子シャペロンのすべてをまとめた待望のレビュー集.
生物の営みの本体は,つまるところタンパク質を中心とした生体物質の相互作用に帰着すると思われるが,ゲノムプロジェクトによってすべてのタンパク質の一次構造が明らかになったいま,生命の根幹たるタンパク質の機能と,その機能を支える構造的基盤こそが大きな研究テーマとして浮上してきた.
細胞の中においては,時々刻々タンパク質が新たに合成され,折れたたまれ,機能を獲得する.タンパク質は一次構造に従ってアミノ酸がつながるだけでは意味をもたず,それが正しい高次構造を獲得することが必須である.新生ポリペプチドは,中間状態を経て,成熟体へと折れたたまれる.いったん完成したタンパク質も,熱などにより不安定化したり,変性中間体を経て凝集したりすることもある.細胞内におけるタンパク質の動態は,従来考えられていたよりははるかにダイナミックであり,ネイティブな状態と非ネイティブな状態とが共存し,また,互いに遷移状態にあると考えられるようになっている.
20世紀末の10年間に,このような細胞内タンパク質のダイナミックな遷移を裏から支えている細胞側の機構として,分子シャペロンが大きくクローズアップされることになった.いまや,分子・細胞生物学から,構造生物学,発生やシグナル伝達から分子進化まで,そして,臨床医学の分野まで,分子シャペロンはますますその重要性が認識されてきている.分子シャペロンを考慮に入れずして細胞の機能や働きを説明できなくなっているといっても過言ではない.
分子シャペロンのすべてをまとめた待望のレビュー集.細胞生物学にかかわる人はみな必読.    

《目次》
I.分子シャペロンの基礎
II.細胞機能の制御
    1.合成とフォールディング
    2.輸送 (大腸菌 /小胞体 /ミトコンドリア)
    3.品質管理 (フォールディングによる品質管理/糖類を介したタンパク質の品質管理)
    4.標的タンパク質の構造と機能をモデュレートする分子シャペロンHsp90
III.シグナル伝達と分子シャペロン
    1.細菌のストレス応答と分子シャペロン
    2.真核細胞のストレス応答と分子シャペロン
    3.シグナル伝達カスケードと分子シャペロン
IV.分子シャペロンと病態
    1. カルメジンと不妊症
    2.ポリグルタミン病と分子シャペロン
    3.アミロイド線維タンパク質
    4.抗原ペプチド
    5.虚血・温熱療法 (虚血とストレスタンパク質/温熱療法)
V.分子シャペロン研究の今後
VI.分子シャペロン総覧

内容説明

新たに合成されたポリペプチドの折れたたみ、タンパク質の輸送と品質管理、不要になったタンパク質の分解など、分子シャペロンはタンパク質の一生にわたりその面倒をみつづけている。分子シャペロンの全てをまとめた待望のレビュー集。

目次

1 分子シャペロンの基礎
2 細胞機能の制御
3 シグナル伝達と分子シャペロン
4 分子シャペロンと病態
5 分子シャペロン研究の今後
6 分子シャペロン総覧

著者等紹介

永田和宏[ナガタカズヒロ]
京都大学再生医科学研究所

森正敬[モリマサタカ]
熊本大学医学部

吉田賢右[ヨシダマサスケ]
東京工業大学資源化学研究所
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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