内容説明
本書は、若きファインマンがノーベル賞を受賞する4年前に行った講義をもとに執筆したStatistical Mechanics:A Set of Lecturesの本邦初訳である。量子統計力学の基礎から始まって、経路積分やファインマン・ダイアグラムの手法が丁寧に説明されており、その手法の有効性が具体的問題への応用を通じて分かりやすく解説されている。著者の統計物理学に対する考え方が明快に理解できる1冊であり、凝縮系物理の最前線をめざす若い世代の座右の書としても薦められる。
目次
第1章 統計力学の基礎
第2章 密度行列
第3章 経路積分
第4章 古典論的N粒子系
第5章 秩序‐無秩序転移の理論
第6章 生成消滅演算子
第7章 スピン波
第8章 ポーラロン
第9章 金属中の電子気体
第10章 超伝導
第11章 超流動
著者等紹介
ファインマン,リチャード・P.[ファインマン,リチャードP.][Feynman,Richard P.]
1918年ニューヨーク生まれ。マサチューセッツ工科大学卒業(1939)後、プリンストン大学で助手となり(1940‐1941)、博士号を取得(1942)。コーネル大学教授(1945‐1950)。カリフォルニア工科大学教授(1950‐1959)を歴任。1959年よりカリフォルニア工科大学リチャード・チェイス・トールマン教授職。1965年に量子電気力学の業績で、朝永振一郎、J.シュウィンガーとともにノーベル物理学賞を受賞
西川恭治[ニシカワキョウジ]
広島大学名誉教授、広島大学学術顧問、核融合科学研究所顧問
田中新[タナカアラタ]
広島大学大学院先端物質科学研究科助教
佐藤仁[サトウヒトシ]
広島大学放射光科学研究センター准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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