内容説明
アダルト・チルドレン(AC)という言葉は90年代初めにブームになりましたが、今ひとつ、理解しづらいものでした。そのアダルト・チルドレンの理解に役に立つように、そしてその理解によって、本人もまわりの人も少し楽になれることを願って、小説やマンガや児童書やミステリや専門書など、幅広い分野から本を集めて紹介します。生きにくいと感じて、アルコール依存、虐待、共依存…など、さまざまな問題を抱えている、そんな人たちの、こころの傷を読み解くために―。
目次
第1章 ACとは何か
第2章 アイデンティティ
第3章 依存
第4章 共依存
第5章 虐待
第6章 癒し
著者等紹介
赤木かん子[アカギカンコ]
法政大学卒業後、出版社勤務を経て、子どもの頃に読んでタイトルを忘れてしまった本を探し出す“本の探偵”として本の世界にデビュー。子どもの本を中心に、ミステリ等さまざまな分野での書評、執筆活動または講演等で活躍中。学校図書館の本だな活性化のために全国を飛び回りながら、去年今年は精力的に本の制作に取り組んでいる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
86
AC(アダルト・チルドレン)をテーマに虐待、子育て、依存症、共依存などに関する本を取り上げた書評本。少女漫画は山岸凉子、萩尾望都、大島弓子ら御三家が広範囲を占めているのに先見の明を感じます。特に山岸さんの子供の頃、家で偏食だった、本当の理由に絶句するしかない。但し、現在はもっと、大人たちで我慢が訊かない子供みたいな人が増えていることやますます、ワイドショー化するマスコミを見て作者はどう思っているのか。絶版本や情報が古いのもあるので最新版も知りたい2018/05/31
もちもちかめ
24
世の中には赤木さんのように頭がよくて精力的な人がいるんだな。敵わない。敵わないと思う相手がまた増えてとても嬉しいし、もっと本を読んでもっと働こうと思える。うん。本を800冊も読んでそのすべてにコメントして、素直にスゲー。内容、覚えてないよこんなに。私の大好きなカニグスバーグも幾つか入ってるけど、赤木さんは嫌いみたいだ。ナイーブ過ぎるんだろーなー。働き者の公のウエイト高い人は、ヤハリ自分の内面には疎いのかもな。2018/06/07
neimu
20
かなり昔に出た本だが、今でも十分通用する内容。赤木かん子さんに頑張ってもらって続編を作ってもらいたい。新刊で手に入らず後から古本で手に入れた。リアルタイムで読んだ内容が多いから、当時この本は嬉しかった。個人的にも、仕事上でも随分役に立ってくれた。特に、教育関係、心理学関係の人には読んでもらいたい内容が多い。ただ入手困難な本もある。この本が編集された以降に発刊された本を中心に、ぜひ続編、お願いしたい。そして、もし再版する時は、今の時代にそぐわない表現、挿絵等、直していただければ、もちろん嬉しい。
みー
11
図書館本。様々な問題を抱えている人々(依存症・AC・アイデンティティーetc)に関係した本を800冊紹介。赤木さんの引き出しの多さに感服する。10年以上前の本なので、すでに重版未定だったり、表現がどうなの?と思われる部分もあるが、自分の知らない本が沢山有る。紹介されている本は、一般書・漫画が殆どである。2017/01/12
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
10
紹介されているほとんどの本を読んでいませんでした。絵本を中心に、興味のあるものだけチェックしました。マンガも紹介されている(それもかなりの数)ブックガイドって殆どないので嬉しい。「マンガばっかり読んで!」と子どもを怒る大人に良さを紹介したい!2024/12/02