出版社内容情報
本書は攻めの方向やテクニックをマスターすることでき、勝つための攻め方が楽に身につきます。
はしがき
中盤戦の攻防は、一局の碁の醍醐味です。「攻」と「防」、攻めとシノギ、サバキがせめぎ合って、そのなかから形勢の優劣が定まっていきます。
攻め方が巧みであれば、確実に利益があがり、碁を優勢(勝勢)にすることができます。では、巧みな攻めとはどのようなものでしょうか。攻める方向をまちがえれば、たとえ見映えはよくても効果があがりません。正しい方向から攻めれば、必ずなんらかの得が得られるのです。また石が競り合ったとき、注意して急所と手筋に気を配ります。急所をはずし、筋が悪ければ、攻めが攻めにつながりません。方向はいわば全局からの配慮。急所と手筋は比較的部分に属するテクニックといえます。車の両輪のようなもので、方向も急所・手筋も、どちらも欠かせません。
実戦に際しては、巧みさとは別に、精神面も大事になるでしょう。力強さと冷静さ──この二つが、碁のほかの分野同様、攻めにも望まれます。
内容説明
全局的な観点から攻める方向を正しくつかんで、戦果を上げる作戦、攻めの急所と手筋を的確にとらえて攻めを成功させる方法、盤上のポイントをつかんで上手に攻める実戦感覚を解説。攻めの方向やテクニックを10問の問題でトレーニング。
目次
第1章 攻めの方向と作戦(攻めて得をする戦略;迫り方の方向;バックから迫る ほか)
第2章 攻めの急所と手筋(攻めは急所と手筋から;ハサんで攻める;打ち込んで攻める ほか)
第3章 実戦・攻めの要領(実戦感覚を身につける;迫り方の調子を求める;じくじくとイジめる ほか)
著者等紹介
小林覚[コバヤシサトル]
昭和34年4月5日生、長野県松本市出身。昭和41年:木谷實九段に入門。平成7年第19期棋聖戦で趙治勲棋聖を4‐2で破り棋聖位を奪取、第42回NHK杯初優勝、第20期碁聖戦で林海峯碁聖を3‐2で破り碁聖獲得。平成8年第5期竜星戦初優勝。平成12年第33回早碁選手権優勝。平成17年第30期名人戦挑戦者。平成19年第31期棋聖戦挑戦者。平成25年第3回マスターズカップ優勝(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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