内容説明
「これからいったい、どうなってしまうんでしょう」生き難い世をいかに生きるか?内田先生がお答えします!
目次
大人になっても、わからないことだらけです―2012年(人をほめるときの基準を教えてください。;ネットの普及が雑誌の衰退原因ですか。 ほか)
世間の良識って何なんですか―2013年(この国はいったいどうなってしまうんでしょう。;どうやったら人生に名を残せますか? ほか)
成熟するために必要なことを教えてください―2014年(本気で改憲するんですか?;安倍晋三のコンプレックス、根っこはどこでしょう。 ほか)
不条理なことの多い社会に、モヤモヤしてます―2015年 2016年(安倍政権は、福島の真実を封印したいのでしょうか。;労働組合の影が薄くなったのは、なぜでしょう。 ほか)
著者等紹介
内田樹[ウチダタツル]
1950年東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒業、東京都立大学大学院博士課程中退。現在、神戸女学院大学名誉教授。京都精華大学客員教授。合気道凱風館師範。武道と哲学のための塾「凱風館」を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
56
学問の世界でも80年代ぐらいから、言葉づかいがしだいに攻撃的、非寛容になってきて、対話性が失われた(014頁)。ゆゆしきこと。英語では転職をvocationとかcallingとか言います。呼ばれること。誰かが呼んでいる(023頁~)。愛国心とは、どう手当てしたら国家の性能が上がるか考えること。(035頁~)腹が立つことが少ない組織:上が立派な人が条件。トップに見識、度量があり、想像力豊か。組織パフォーマンスが上がり、2016/11/14
ヒデミン@もも
30
質問が普通過ぎて。もっと別の面から攻めて欲しかった。2017/07/09
魚京童!
28
都でやっていけると思ってる。独りで。だから悩んでいるのだろう。結局複数の人が集まるのも万が一のためなんだ。だから社会保障がしっかりしてしまえば、どうでもよくなる。その過渡期に生きているから悩むんだ。いずれロボットが雑務を行い、グーグルが考え、ヒトは快楽スイッチを押すだけになる。そしたら死んだも同然じゃんって思うけど、既にそうなのかもしれない。仕事が好きな人は仕事で、趣味に生きる人は趣味で。アドレナリンとノルアドレナリンのバランスだけなのかもしれない。それでもいいと思ってしまう。それが人生だと。2018/11/25
Ryuya Matsumoto
15
いろいろと考えるところがたくさんありました。「この国を住みやすい国にしたい。そのためには身銭を切ってもいい」と思っている人の数が多ければ多いほどその国は住みやすくなり、「この国は住みにくいし、先行きもわからないので、無駄に年金も税金も払いたくない」と思う人が数が増えれば増えるほど、その国はますます住みにくくなる。僕も正直自分のことでいっぱいいっぱいだけれど、この言葉は覚えておきたいと思いました。2016/08/02
NAKY
14
内田先生の人生相談。2012年から2016年前半の巻。最初の頃は、人生に迷える子羊を優しく時には冷たく突き放す、ある種典型的な人生相談だったのに、2014年あたりから政治と世相の相談、というか質問ばかりになってくる。それはともかく先生の講義は、ものごとの成り立ち、有り様、諸々を、既成概念や希望的観測や利権や妄執や恨みつらみなどとは真逆の、とても真っ当なロジックで解き明かしていくのが爽快かつ目から鱗です。そんなに突飛なことも、天才的な発想もおっしゃって無いと思うんですが。すごいです。2016/09/18