内容説明
コックさんは卵を割ります。飼育係はペンギンにそっと恋文を渡します。旅行家はセーターを編んでいます。果物屋さんはこのところSFに凝っています。24の小さな物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
104
魚屋は昔竜宮城に住んでいて魚をかじって追放されました。旅行家は実はどこにも行った事がなく家でセーターを編んでます。お坊さんは三年前に送った友達から毎日電話がかかってきて困ってます。サンタクロースは生まれた時からおじいさんで、子供の頃の思い出がありません(ノ_・。)……。旅をしながら描いたという桑原伸之さんの絵に谷川俊太郎さんが文章を加えてできた本。桑原さんのころころ太った絵も良いけど、谷川さんのストーリーテリングが凄すぎです。24の職業を収録。全然スーパーじゃないスーパーマンが切ない。2009年7月初版。2015/12/01
nemunomori
10
あなたの知っている大人たちが、すました顔をして人生に退屈した振りをしていても騙されてはいけません。この絵本を読めば、彼らの正体が分かります。お友達になりたいのは誰ですか?2015/12/03
pocco@灯れ松明の火
3
職業ごとに書かれてる。とにかく読んでみてほしい。私は、部長と坊さんと推理小説家が面白かった。谷川さんらしく、なんともフシギな絵本です。2011/03/25
仮名
3
シュールで妙に目を奪われる絵と、シュールで妙に心をくすぐる詩のコラボレーション。どちらのシュール具合もいい感じ。2010/05/21
西澤 隆
2
これは6年生くらいの朝読書で読みたい。読みたいけどものすごく練習していかなければ読み聞かせが成立しない本でもある。「サンタクロース」のページなんて胸が熱くなってしまって泣かないようにしないと。そんな24の職業を描いた桑原伸之さんのシュールな絵と、その絵に触発されて谷川俊太郎さんが書いた詩のタッグ(谷川さんの詩につけた絵、ではない逆パターンはけっこう珍しい!)は、コドモ向けなんかではなく、けっこうな毒も含んでいて、これがわかるようなら大人の仲間入り…なのです。だからこそ心して読みたい。大人のセンパイとして。2014/01/27
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