内容説明
花崗岩、輝安鉱、自然金、水晶…、いずれも日本と関わりが深く「国石」の最終候補となった石たちです。この中からなぜ「ひすい」は国石として選ばれるに至ったのでしょうか?本書では、その美しさから鉱物学・岩石学としての知識、勾玉や宝飾品に象徴される古くからの利用、日本人との関わりまで、「ひすい」の魅力について存分に語っています。
目次
1 日本の「国石」を決める
2 「石」ってなんだろう?
3 「鉱物科学」とは?
4 日本の国石「ひすい」
5 バラエティーに富む「国石」候補たち
6 生活を支える「鉱物」とチャレンジする「鉱物科学」
7 「鉱物」を見てみよう!
著者等紹介
土山明[ツチヤマアキラ]
1954年京都府生まれ。東北大学理学部卒業、東京大学大学院理学系研究科修了、理学博士。大阪大学大学院理学研究科教授を経て、2012年より京都大学大学院理学研究科教授。専門は、鉱物学・惑星物質科学。地球惑星物質の再現実験や、X線CTを用いた3次元構造の研究を行っている。JAXAの小惑星探査機「はやぶさ」が持ち帰ったサンプルの初期分析チームリーダーを務めた。最近は、太陽系固体始原物質の起源と進化を主要テーマとした研究に携わっている。2019年4月より、立命館大学総合科学技術研究機構客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やいっち
32
前にも書いたが、別に宝石ということではなく、鉱物一般に興味がある。というか、その前に岩石か。地上に露出する、人が利用したり魅了されたりする、それとも路傍の見向きもされない石ころ、その数々は、全て、多くは地下深くでの数万、数十万、数千万年、あるいはそれ以上の時の堆積であり凝縮。人が決して体験し得ない時空の果ての象徴であるのだ。 中でもヒスイは、日本特有の低温高圧条件でのみできる石であって、「プレートテクトニクスの宝石」とも呼ばれているとか。 2019/06/18
やま
7
日本の国の、石、国石が「ひすい」でそれが決まったのが2016年のことだったとは、全く?知りませんでした。ひすいは縄文時代から奈良時代ころまで盛んに使われていましたが、すっかり忘れ去られ、昭和になって再発見されました。石としてのひすいや過去の利用方法、そして歴史的ともいえる再発見の様子が分かりました。その他の候補となった石も興味津々です。でも、なんでうちの県の石はこの石なのかは良く分かりませんでした。2020/08/22
takao
1
ふむ2021/08/12