内容説明
ツーリズム産業の人材育成・社員教育は、長らくOJTが主軸とされてきており、いまだに組織運営のためのセオリー教育がなされずにいる。そのため、総合職であってもマネジメントが不得意な状況が改善されているとはいいがたい。この問題の克服こそが、ツーリズム産業の将来への大きな希望である。本書は、ツーリズム産業の経営者や管理職、さらに将来管理職になる若手従業員、ツーリズム産業についての研究をしながら将来の就業を目指す学生を主に対象とした、わが国で業界向けに特化した最初の「MTP解説書」である。MTP(Management Training Program)は、主に製造業にて、組織のマネジメントとそれを行うリーダーの育成のために行われてきた実績がある。このMTPをツーリズム産業に活用するため、理論と実践のバランスを重視しながら解説する。
目次
序章 ツーリズム産業におけるMTPの意義
第1部 MTPの概説(組織とリーダー育成;人材育成―リベラル・アーツとしてのMTP;手法としてのMTPの研究・評価の歴史と展望;MTPプログラムの構成)
第2部 ツーリズム産業へのMTPの活かし方(押さえておきたい管理者研修の時代的な背景;ツーリズム産業版MTP設計の試み;MTPの普遍性と導入トライアルの手ごたえ;MTPのパイオニア)
著者等紹介
青木昌城[アオキマサシロ]
ホスピタリティーコーチングサービス代表。1961年神奈川県生まれ。大学在学中、外務省派遣員として在エジプト日本国大使館勤務。卒業後、株式会社帝国ホテル、シティグループ投資銀行部門を経て現職。元中小企業基盤整備機構関東本部経営支援アドバイザー。一般社団法人サービス連合情報総研究員研究員。一般社団法人日本産業訓練協会公認MTPインストラクター
石渡馨[イシワタカオル]
ソリューションリンク株式会社代表取締役。1956年東京都生まれ。株式会社日本コンサルタントグループで主に経営コンサルタントとして宿泊業界および外食業界を担当。人材育成分野は公益社団法人全日本能率連盟で資格制度運営の委嘱委員を経験し、流通科学大学作古貞義名誉教授への協力で厚生労働省と中央職業能力開発協会が推進するホテル業の職業能力評価基準と研修体系づくりに携わるなどがある。IT企業部長職を経て、現職
岡本賢治[オカモトケンジ]
サービス・ツーリズム産業労働組合連合会中央執行委員政策局長。帝国ホテル労働組合特別中央執行委員。1962年千葉県生まれ。1986年株式会社帝国ホテル入社。主に宴会企画部門に従事。1995年帝国ホテル労働組合中央執行委員、2005年同中央書記長、2011年同中央執行委員長。『帝国ホテルに働くということ―帝国ホテル労働組合七〇年史』(ミネルヴァ書房)を出版。東京地方裁判所労働審判員。公益社団法人国際経済労働研究所理事。一般社団法人日本産業訓練協会公認MTPインストラクター
神田達哉[カンダタツヤ]
宝塚医療大学観光学部准教授。1976年兵庫県生まれ。同志社大学卒業、社会情報大学院大学(現:社会構想大学院大学)広報・情報研究科専門職修士課程修了、北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院博士後期程修了。博士(観光学)。株式会社JTB、一般社団法人サービス連合情報総研業務執行理事兼事務局長出向を経て、現職。総合旅行業務取扱管理者、世界遺産検定2級
島川崇[シマカワタカシ]
神奈川大学国際日本学部教授。1970年愛媛県生まれ。国際基督教大学卒業、ロンドンメトロポリタン大学院MBA(Tourism&Hospitality)修了、東京工業大学情報理工学研究科情報環境学専攻博士後期課程満期退学。日本航空株式会社、財団法人松下政経塾、株式会社日本総合研究所、東北福祉大学、東洋大学を経て、現職
吉田裕矢[ヨシダユウヤ]
一般社団法人サービス連合情報総研業務執行理事兼事務局長。1983年青森県生まれ。法政大学卒業。JTBグループ労働組合連合会特別執行役員、サービス・ツーリズム産業労働組合連合会特別中央執委員。総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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