出版社内容情報
極地を覆う氷には、地球の過去・現在・未来が凝縮されている。気鋭の著者による最新のアイスコア研究がよくわかるクールな一冊。
内容説明
古きをたずね新しきを知る。地球環境の将来を予測する上で、古気候古環境の情報は、極めて重要である。極地の氷床(アイスコア)は、時間分解能が高いこと、過去数十万年前以前まで連続して遡れること、昔の空気そのものを含む環境シグナルを保存していることなどから、地球環境のタイムカプセルとも言える優れた記録媒体である。本書は、気鋭の研究者達が、日本のアイスコア研究の成果を分かりやすくまとめた最初の書物である。
目次
第1章 極地の氷に刻まれた古気候古環境シグナルの解読(氷床とアイスコア;アイスコアに記録される気候・環境要素;アイスコアの年代決定;気温復元;陸海域起源物質;火山活動の復元;大気組成の復元)
第2章 アイスコアから明らかになってきた地球環境(過去300年の気候環境変化;最終氷期が終わる時の気候と環境の激変;氷期における急激な気候変動;氷期サイクルのダスト変動に基づく風速の復元;過去数十万年の気候と環境の変化)
第3章 アイスコア研究のフロンティア(太陽活動・地球磁場変動の歴史;銀河系内超新星爆発の痕跡;ドームふじ氷床コアからみつかった地球外物質:始原的な天体の衝突記録;南極の氷の中の微生物)
著者等紹介
藤井理行[フジイヨシユキ]
情報・システム研究機構国立極地研究所(所長)。理学博士(名古屋大学)、東京工業大学理工学部卒業。アイスコアを用いた気候・環境変動、地球温暖化と雪氷圏変動、富士山の永久凍土
本山秀明[モトヤマヒデアキ]
情報・システム研究機構国立極地研究所(教授)。理学博士(北海道大学)、北海道大学理学部卒業。アイスコアを用いた気候・環境変動、極域の水循環(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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西澤 隆