内容説明
港湾の中長期政策として公表された「PORT 2030」によって示された新しい港湾の長期構想。その実現に向けた取り組みがこれから重要になってくる。本書は、PORT 2030の理念・概念を踏まえながら、その概要と港湾の可能性、地方港湾での取り組みを研究者、実務者が解説する、港湾の将来にヒントを与える一冊。
目次
みなとの空間計画の歴史・文化・生活からの発想―PORT 2030 Premium Portの実践
わが国の港湾政策とPORT 2030―港湾の中長期ビジョンの変遷とPORT 2030
海運インテグレーターの出現と港湾に求められるサービスの変化
荷主による港湾選択の論理と実際―輸入コンテナ貨物を中心に
東南アジアのコンテナシャトル便成立の可能性
コンナテ貨物輸送のモーダルシフトと港湾利用促進に向けた課題
PORT 2030の連携と補完
PORT 2030と輸出貨物の重要性
内航RORO/フェリーへのモーダルシフトの可能性
クルーズアイランド化を目指す方策
資源・エネルギー輸送の政策的な位置づけ
港湾の環境政策と新エネルギー
情報通信技術を活用した港湾のスマート化・強靱化
自働化・AI 化による効率性向上の課題と可能性
農産品輸出と地方港湾の役割
PORT 2030 と九州の地方港湾
秋田港の新たな動きとPORT 2030の適用可能性
港湾政策における地方港の位置づけと戦略
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
後藤良平
2
10年後の港湾の中長期ビジョンということでPORT2030が示された。これまでの港湾ビジョンすら知らないので、これまでのビジョンも含めて初めて知ることばかり。道は作れば誰かが走るが、港はそうではないことを痛感した。生産者、物流業者、コンテナ事業者、港運業者、港湾管理者、船会社、クルーズ船会社、全てが連携しないと使われない。それにしても世界最先端のAIターミナルのスケールと自動化には驚く。平地の狭い日本で、作るとすれば埋立以外にはないだろう。まだ仕事はあるかも。年間No.9会社から送付2021/01/17