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現代自由学芸叢書
他者への自由―公共性の哲学としてのリベラリズム

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  • サイズ A5判/ページ数 235,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784423730911
  • NDC分類 309.1
  • Cコード C1330

出版社内容情報

一方には、リベラリズムの哲学的勝利を謳歌する人々がいる。他方には、その哲学的挫折を宣告する人々がいる。しかし、両者はリベラリズムの哲学的頽廃を歴史的円熟として祝福する点で、奇妙に一致している。本書は、この「明るい頽廃」に抗してリベラリズムの哲学的再生を図る、現代自由学芸の騎士による挑戦の書である。文化的同質性やコンセンサスの仮構を引き裂く価値対立の下で公共性はいかにして可能か。このアポリアをあえて引き受けるリベラリズムは、その公共性の哲学によって自由を自己中心性の檻から解放する。それは権力からの自由も権力への自由も陥る「他者からの自由」の陥穽を抜け出て、「他者への自由」の地平を開く。

内容説明

一方には、リベラリズムの哲学的勝利を謳歌する人々が、他方には、その哲学的挫折を宣告する人々がいる。しかし、両者はリベラリズムの哲学的頽廃を歴史的円熟として祝福する点で、奇妙に一致している。本書は、この「明るい頽廃」に抗してリベラリズムの哲学的再生を図る、現代自由学芸の騎士による挑戦の書である。

目次

序説 なぜリベラリズムが問題なのか
第1部 リベラリズムの秩序構想(自由への戦略―アナキーと国家;公共性の哲学としてのリベラリズム)
第2部 共同体論との対話(共同体論の諸相と射程;共同体と自己解釈的存在)
第3部 自由の試練(自由世界のディレンマ;自由の逆説―リベラリズムの再定位)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

しーぽん

3
何度読んでも、言語の両義性に深刻な懐疑を抱くチェコスロバキア(当時)大統領ヴァツラフ・ハヴェルの次の言葉が目にとまります。(井上教授訳) 「自由、平等、友愛-何と素晴らしい言葉だろう。そして何と恐ろしい意味をもちうる言葉だろう!自由-処刑の前の、シャツのボタンをはずす解放感。平等-異なった首に対するギロチンの落下速度の定常性。友愛-最高存在によって支配された怪しき楽園。」2012/06/20

白義

2
井上達夫のリベラリズム原論的な著作。単なる自由主義でもない、多様な生の共生を目指す公共としての正義を定義する試みとして、リベラリズムを読み直している。ロールズの哲学からの撤退やレヴィナスの正義論、共同体主義への建設的かつ批判的な応答も読みごたえがあり、思想的なリベラリズムの成果としては国内でも頂点クラスの出来映えじゃないだろうか2011/04/28

Go Extreme

1
なぜリベラリズムが問題なのか: リベラル・ブームを超えて 正統性危機の位相転換 共同体論の批判 ポスト共同体論的リベラリズムの問題状況 リベラリズムの秩序構想: 自由への戦略 公共性の哲学としてのリベラリズム 共同体論との対話: 共同体論の諸相と射程 自己解釈的存在と共同性 自由の試練: 「自由世界」のディレンマ 自由の逆説──リベラリズムの再定位 浮かれし世界が夢の跡──リベラリズムの哲学的再構築2021/07/28

すずき

1
5章と7章がコアかなと思う。コミュニタリアニズムを批判するのだが、この思想が既に終わってる理論として扱われている21世紀の人間からするとここまで真面目に彼らの批判を受け止めるというのがむしろ驚き。コミュニタリアニズムからの批判に対抗して自己解釈する自己という個人観を持ち出すのだが、なぜ人間をそう捉えなければいけないのかも、それが法の正統性を示す議論に援用可能なのかもよくわからん。あと彼のロールズ解釈は現代では厳しく批判されてるので距離を置いてみた方がいい。あと文体も構成も読みにくいので正直井上達夫は苦手。2021/01/31

Haruka Fukuhara

1
久々に開いてみたけれどすごく疲れた。法学系の堅苦しい議論は水が合わない…2017/02/02

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