内容説明
本書は政党をめぐる福沢諭吉・井上毅・陸羯南たちの思想的営為を、文化接触の問題として同時代の世界的文脈において考察し、明治政党論が含む豊かで多様な論点を鮮やかに提示する、政治思想史からの挑戦の書。
目次
第1章 明治前半期における政党観の形成(明治十年代初頭における政党観―西欧の政党観の紹介;自由党における政党イメージ―伝統と西欧モデル;井上毅における政党観―「政党」と「政社」の別)
第2章 福沢諭吉における政党内閣論の形成―明治14年政変前後におけるイギリス政体論の変容と分岐(明治前半期における立憲政体論と政党の評価―「政党なき立憲政体」論の広がり;政党解釈における福沢の変化と『民情一新』以降の位置づけ―徒党から政党へ;イギリス政体論の変容と政党論―福沢諭吉と「イギリス派」の分岐;明治政党論における福沢の位置)
第3章 陸羯南における政党観の特質―初期議会前後を中心に(国民主義と政党;立憲政体における政党;政党内閣と内閣的政党)
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