関西学院大学研究叢書<br> ガラテヤ共同体のアイデンティティ形成

関西学院大学研究叢書
ガラテヤ共同体のアイデンティティ形成

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  • サイズ A5判/ページ数 340p/高さ 23cm
  • 商品コード 9784423301302
  • NDC分類 193.71
  • Cコード C3016

内容説明

これまでガラテヤ書研究とパウロ研究一般は思想史研究という領域に限定されて行われてきた。本書は、アイデンティティ形成の文脈と実践的諸相に着目し、パウロとユダヤ教あるいはユダヤ人キリスト者のあいだで共同体アイデンティティの形成に関する期待がいかに異なっていたかを分析し、またバプテスマ、聖霊顕現体験、遺物としての書簡が共同体アイデンティティ形成に果たした役割を明らかにする。アイデンティティ理論と境界性理論を積極的に用い、また種々の歴史的宗教共同体との類例的比較をとおして、いかにパウロが独自の共同体アイデンティティ形成を試みたかをテクストの内から読み取り、宗教の実体に注目する社会科学的批評学を通してガラテヤ書を考察した画期作。

目次

序論
第1部 共同体アイデンティティ形成(社会学・人類学的理論的枠組み)
第2部 ガラテヤ共同体におけるアイデンティティ形成の文脈(パウロとインストゥルメント型の共同体アイデンティティ形成(ガラ1.11‐24)
第二神殿期ユダヤ教における異邦人編入
エルサレムとアンティオキアにおける対立関係と共同体アイデンティティ形成(ガラ2.1‐14))
第3部 ガラテヤ共同体におけるアイデンティティ形成の実践的諸相(アブラハムと共同体アイデンティティ形成:サラ・ハガル物語の読み直し(ガラ4.21‐31)
ガラテヤ信徒の宗教的感性とアイデンティティ形成
バプテスマ共同体アイデンティティ形成:定式文三対構成の発展と機能(ガラ3.27‐28)
聖霊と共同体アイデンティティ形成:アイデンティティの二面性に関する考察(ガラ5.1‐6.16))
聖霊と共同体アイデンティティ形成:アイデンティティの場としての文書共有(ガラ6.11):
結論

著者等紹介

浅野淳博[アサノアツヒロ]
1960年、島根県に生まれる。1984年、明治大学商学部商学科にて商学士号取得。1997年、フラー神学校にて神学修士号取得、2003年、オックスフォード大学にて博士号取得、2008年以降、関西学院大学神学部准教授ついで同教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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