出版社内容情報
1942/43年冬学期講義。パルメニデス断片一から始まる本書は西洋思想の歴史への挑戦。
目次
序論 アレーテイアという名ならびに語とその反対本質への準備的省察。翻訳をする、アレーテイアという語が与える二つの指示(「真理」という女神。パルメニデス断片1、二二‐三二行)
第1部 翻訳をする、アレーテイアという語が与える第三の指示。アレーテイアとレーテー(忘却)との対立に関する有の歴史的な領域(真理の本質ならびにその反対本質の変遷についての最初の省察;アレーテイアの変遷ならびにその反対本質の変遷の解明(真理、確実性、正当性、正シサ、真理、正当性―レーテー 忘却、プセウドス 偽り、虚偽、正しくないこと、虚偽) ほか)
第2部 翻訳をする、アレーテイアという語の第四の指示。有の開けの開けた処ならびに有の自由な開けた場所。「真理」という女神(露‐現の、より充実した意味。主観性への移行。第四の指示―開けた処、自由な開けた場所。西洋におけるアレーテイアの生起。開けた処の地盤のなさ。人間の疎外;テアー(女神)―アレーテイア。有によって開かれた開けた処のうちへ、有が入り込んで観ること。パルメニデスの語への指示が指し示すもの アレーテイアという女神の館への思索家の旅と、元初に寄せる思索家の思考。西洋の言い表わしの元初を言うこと)
-
- 和書
- 水の川・加藤多一の世界