内容説明
本書は現象学の理念への問いに答える試みであり、三つの基本性格(体系の第一部、導入部、歴史)に定位して現象学を「三枚重ねの透かし織り」として読み解くことである。「構成そのものを支配した不幸な混乱」は精神と宗教の章の書き加えによって生じた。この混乱を取り除くことによって本書が浮き立たせた「織物=テクスト」の美しい模様こそ、ヘーゲル現象学の理念である。
目次
序章 現象学の理念
第1章 体系の第一部としての現象学(原現象学と現象学体系;意識の経験の学 ほか)
第2章 導入部としての現象学(論理学への導入部;無限性としての承認 ほか)
第3章 歴史としての現象学(哲学史に対応する一つの歴史;感性的確信‐知覚‐悟性 ほか)
終章 ヘーゲル哲学の地平
著者等紹介
細川亮一[ホソカワリョウイチ]
1947年東京都に生まれる。1970年東京大学文学部卒業。1975年東京大学大学院人文科学研究科哲学専攻博士課程単位取得退学。1984‐1986年フンボルト奨学生としてドイツ留学。1995‐96年アメリカ合衆国留学。文学博士。現在、九州大学大学院人文科学研究院教授
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