目次
第１部 デンマークロマンティークとデンマーク敬虔主義（「ロマンティーク」概念について；デンマークロマンティーク；デンマーク敬虔主義）
第２部 キルケゴールにおける北欧ロマンティークと敬虔主義（予備的考察；「自然」理解について；「予感」概念の展開；「建徳」概念の展開）
第３部 キルケゴール思想の原理（「呼称作用」；卑賎；隠喩と神話性）
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くり坊
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著者である中里巧氏の学位請求論文（博士号）が書籍になったもの。私は本書の第三部「キルケゴール思想の原理」第二「卑賎（低さ）」第二節「卑賎の構造」を読みました。『キルケゴールは、時間的なものと永遠なものとの相互関係のうちに、「倒錯」Omvendthed が存在している、と考えた。「倒錯」とは、価値の転倒のことであり、「高さ」と「低さ」という価値が、時間的なものと永遠的なものとにおいて逆転することである。」（182頁）は、とても興味深い指摘だと思った。2022/01/09
