『キャッチャー・イン・ザ・ライ』の謎をとく

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  • サイズ B6判/ページ数 315p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784422900261
  • NDC分類 933
  • Cコード C1098

出版社内容情報

舞台俳優としても鳴らした異色の文学部教授が、サリンジャーを1000倍楽しむ方法をちょっぴり伝授。「ウソつきホールデン」「二つのバーガー」そして「ライ麦畑のキャッチャー」……『キャッチャー・イン・ザ・ライ』にしかけられた無数のナゾが、意表をついたキーワードをてがかりにつぎつぎと解き明かされる!ひとつの本をなんども読みかえす喜びを伝えたい……そんな情熱から生まれた「スロー読書」のことはじめ。
【解説】
 おおくの読者は、「ホールデンはわたしだ」のようなふかいシンパシーを感じながら、この作品を読んできた。これからも、おそらく、そういうふうに読まれるだろう。それが青春小説の典型的な読まれ方だからだ。しかし、ホールデンとすっと一体化できない人もいるはずである。そんな人にも、実は、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』はおもしろい。たとえば、女子中高生にも、模範的な優等生にも、思春期は遠い過去の記憶でしかないと思っている人にも、腹のまわりに肉がついて動きがにぶくなった人にも、おもしろいのだ。
この作品を楽しむには、ホールデンになりきって読むことはかならずしも必要ない。むしろそれはソンな読み方なのである。(中略)小説をゆっくりとていねいに読むのはおもしろいのである。『キャッチャー・イン・ザ・ライ』を読みながら、立ち止まって、横道にそれたり、いろいろ空想したり、もとに戻って読み返したり、ほかの小説を思いだしたり、たまには調ペたりしながら、この小説を心ゆくまで楽しむのだ。(「はじめに」より)
【著者略歴】
野間正二(のま・しょうじ)
1949年京都生れ。大阪市立大学大学院退学・兵庫県立ピッコロ演劇学校修了。現在、京都府立大学文学部教授・文学博士(京都大学)。

内容説明

冬のアヒル?二つのバーガー?『キャッチャー・イン・ザ・ライ』には謎がいっぱい。ゆっくり読めば、もっともっと読書が楽しくなる!あの名著が500倍楽しくなる。ホールデンの気持ちがグッと迫る。これぞ野間センセイ流読書術。

目次

第1章 探求
第2章 無垢
第3章 魅力
第4章 希求
第5章 映画
第6章 影
第7章 愛
第8章 幸福

著者等紹介

野間正二[ノマショウジ]
1949年京都生れ。大阪市立大学大学院退学・兵庫県立ピッコロ演劇学校修了。現在、京都府立大学文学部教授・文学博士
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

クマチャン

2
ライ麦畑を読んだことがあるやつは絶対読め2021/05/02

ユウスケ

2
「ライ麦畑でつかまえて」の解説本なんですが、アメリカ文学や当時のアメリカの世俗に詳しい著者が的確な解説を行っていて、より物語の魅力を奥深く知ることができて嬉しい、と言う気持ちにまでなれる一冊。  何故か、この作品は映画化されてないので頭の中で情景を構築するしかなく(そこが魅力でもあるのですが)、そんな構築の手助けになり、またそんな構築に色以上のものをつけてくれそうな、アメリカ文学の魅力を伝える一冊であります。2019/04/04

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