内容説明
いわゆる詩的技巧を駆使した表現は、科学の目からみれば「うそ」であり、「うそ」でないまでも一種のトリックであり、そこには誇張があり、逆説があるということになろう。だがロゴスの世界ではなくマゴスの世界では、そのような擬似叙述でもって真実がより真実に伝達されることになるのだ。
目次
1 序―うそと真実
2 聴覚に訴えるもの
3 イメージの効用
番外の章 韻律とイメージとライトヴァース
4 隠喩表現の諸相
番外の章 ダンの理想の女性像と「恍惚」
5 表層と深層
6 閉ざされた庭と開いた自然
7 詩的技術の展開―T.S.エリオットの場合