感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
dexter4620
2
横浜の古書店で手に入れた一冊。昭和53年の第6刷。書で有名な顔真卿の生涯をつづった本で、あの美しい字を書く方がこれほど剛直に自分の信じる道を突き進んだ文官だったとは知らなかった。彼も登場する中国1300年の歴史を描いた『資治通鑑』もいつか読んでみたい。2021/03/04
韓信
1
安史の乱勃発から李希烈の乱における非業の死まで、顔真卿の剛直な生涯を描く評伝。半世紀以上前の本なので安史の乱関係はさすがに情報が古いが、乱後の政争と藩鎮の跋扈や内乱が頻発する複雑な政治情勢を平易にまとめ、剛直すぎて融通の利かない顔真卿をはじめ、劉晏・楊炎ら綺羅星のごとき有能官僚群や奸臣盧杞、小才子のような徳宗まで、一般書で取り上げられることのない様々なタイプの人物をいきいきと描き出しており、読み物として面白い。惜しむらくは書家としての顔真卿の評価がおまけ程度の扱いである点か。学生時代以来、十年ぶりの再読。2019/01/20
やま
1
面白かった。顔真卿の生涯のみならず安史の乱以降の混乱が非常にわかりやすく書かれている。情勢が複雑で読み取りにくい部分もあるが、本書以上にわかりやすく書けるとは考えにくい。2018/02/25
dexter4620
0
3年ぶり2度目の読了。あれから資治通鑑も読了し、唐代の歴史に少し知識がある状態で本書を楽しむ事ができた。杜甫なども同じ時代の人物だが、長安や左遷先で交わりはなかったのだろうか?顔真卿の類書を探してみたいと思った。2024/07/21
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