ジオサイコロジー―聖地の層構造とこころの古層

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ジオサイコロジー―聖地の層構造とこころの古層

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  • サイズ A5判/ページ数 208p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784422390062
  • NDC分類 146.04
  • Cコード C1010

出版社内容情報



思想家・文化人類学者である中沢新一氏と臨床心理学者・ユング派分析家である河合俊雄氏が日本ユング派分析家協会の研修セミナーでおこなった講演と、その後のディスカッションをまとめたもの。

中沢氏は、「人間の精神も自然が生み出したものであり、自然に包摂されている」という考えのもと、地形や歴史を調査することで人間の精神活動のきわめて深い場所の構造を探求しようと「アースダイバー」という活動を続けてきた。そして日本各地の「聖地」を調査することで得た成果を、2021年春に『アースダイバー神社編』という本にまとめ上げた。

「聖地」とされる地の特殊な自然地形、そしてその上で展開されてきた精神活動や歴史とのつながりを探ることで中沢氏に見えてきた精神の層構造は、河合氏にとっては、心理療法のなかで感覚的に捉えてきた、象徴だけでは捉えきれないこころの層のありようと、見事に符号し腑に落ちるものだという。
          *
本書は、第一部の中沢氏の講演から始まる。人類に「こころ」というもの、意識というものがどのようにして生じてきたのか、また、旧石器時代をへて新石器時代へと移り変わるなかで、人間と自然との関係はどのように変化していったのか、そしてその過程で「象徴」というものがどのようにして生まれ、神概念と結びついていったのか、など、人類の意識の誕生とその変遷を自然(=ジオ)と歴史とを絡めながら語りかける。
第二部は、河合氏の講演で、中沢氏の本『アースダイバー神社編』を分析心理学者の視点から詳しく読み解いていく。項目やテーマごとに取り上げられた内容が、こころの古層との関連やユング心理学との比較をまじえて語られるうちに、二つの学問がしだいに共鳴しはじめるのがよくわかる。
最後に第三部では、第二部の河合氏の講演内容を受けて、中沢氏が追加や補足のコメントを付し、軽妙でありながら該博な知識と考察に裏付けられたディスカッションが繰り広げられてゆく。
          *
これから二人の学者が、こころの古層について共に研究し追及してゆくことで、こころ(=精神)とは何か、人間とは何かという本質的かつ哲学的な問いに、これまでにはなかった切り口の答えが見えてくるかもしれない。そしてそこから、われわれがこれから先の時代を生き抜いてゆくための、新たな学問への地平が啓かれてゆくに違いない。
本書は、その可能性へと踏み出した第一歩ともいえるだろう。

内容説明

神話の舞台でもある「聖地」の研究を続ける文化人類学者と、人間の無意識からの声に耳を傾け続ける臨床心理学者。異なる二つの領域の学者が、必然のようにして出会い、刺激に満ちた心躍る対話が、始まった。

目次

第1部 精神の起源とこころの発生(現象学との出会い―エリアーデからユング、ショーレム、コルバンへ;もう一つの潮流、構造主義―レヴィ=ストロース、ラカン;聖地の構造―『アースダイバー神社編』;幻の大陸スンダランドとアボリジニの宗教 ほか)
第2部 聖地の層構造とこころの古層(宗教以前・象徴以前;古層からの距離と象徴性)
第3部 討論(岩―洞窟で行われていた秘密の祭儀、人間の最も根源的な宗教体験;三元論―「第三のもの」とは何を示すのか?;「3」について―夢に現れる「3」;自然ということ―世界の成り立ちの基本は「母と子」 ほか)

著者等紹介

中沢新一[ナカザワシンイチ]
1950年生まれ。思想家、人類学者。東京大学大学院人文科学研究科修士課程満期退学。中央大学教授、多摩美術大学芸術人類学研究所所長、明治大学野生の科学研究所所長を経て、千葉工業大学日本文化再生研究センター所長、京都大学特任教授、秋田公立美術大学客員教授

河合俊雄[カワイトシオ]
1957年生まれ。臨床心理学者、ユング派分析家。京都大学大学院教育学研究科博士課程修了。Ph.D.(チューリッヒ大学、1987年)、ユング派分析家資格取得(1990年)。甲南大学助教授、京都大学大学院教育学研究科臨床教育学専攻助教授(心理臨床学講座)を経て、京都大学人と社会の未来研究院教授。2018年より京都大学こころの未来研究センター長、IAAP(国際分析心理学会)会長、京都大学人と社会の未来研究院副院長などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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tamami

52
中沢新一、聖地の層構造とこころの古層・・・思わずジャケ買い!したものの、今回は少しはずれ気味。基本的には中沢さんの『アースダイバー神社編』のサブテキストといった感じで、本編への言及が数多く、行きつ戻りつの読書となった。神話の始原や宗教の始まりなど、多くの魅力的な言説もあり、人類学者と臨床心理学者の対談から生まれた「ジオサイコロジー」について、さらに追究してみたいという意欲をかき立てられる。本文中の「こころに深層はなく、すべては表層である」という一文とフロイトやユングの学説をどう整合させていくのか興味深い。2023/01/25

冬佳彰

18
中沢新一さんと河合俊雄さん(河合隼雄さんのご子息なんだね)による日本ユング派分析家協会でのセミナーや対談をまとめた本。中沢さんの本って、読んでいる時は「ほう、そうなのか!」と新しい気づきみたいなものはあるんだけど、読了するとあまり残っていない感がある。そうそう日常にフィードバックできるほど容易い話ではないからなんだろうなあ。本書で面白かったのは、日本人の象徴体系の曖昧さみたいなところか。後、スンダランドやゾクチェンの話、心の三層構造の話などか。世の中、知らないことだらけだな。学ばなければ。2023/03/10

Nao Funasoko

14
2023年最初の一冊は、ちょっと思うところあってこんな本から。セミナーの記録を書き起こしたもので口語体で書かれている対談がメインなので読み進めることはできる。 しかしながら、そこで使われる名詞についての基礎知識が乏しすぎるので理解度はかなり低い。(^^;) それでも、部分的には「柱と橋」や「天と雨」など乏しいながらの少しばかりの知識で理解できる部分もあり毎夜少しずつ読み進めようやく読了。 やはり「アースダイバー神社編」を先に読んでおけばよかった。2023/01/25

jjm

10
初中沢新一関係本。中沢氏と河合氏の宗教観を語る書籍?中沢氏というと東大駒場騒動の人、オウム真理教を擁護していた人という印象しかなかった。「坊さんがいなければ仏教は最高だね」には笑った。縄文人と倭人の項では、後期倭寇の中国人、フィリピン人等が日本人のふりして日本語ライクな言葉をがんばって話していたらしいというくだりは、へぇと思った。2023/05/29

Junko Yamamoto

3
うーん。2023/02/15

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