出版社内容情報
シリーズ「あいだで考える」
不確かな時代を共に生きていくために必要な
「自ら考える力」
「他者と対話する力」
「遠い世界を想像する力」
を養う多様な視点を提供する、
10代以上すべての人のための人文書のシリーズ。
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敦子さんと素直さんは、互いを大切なパートナーとして、敦子さんが出産した満生ちゃんと3人で暮らしている。素直さんの性は女性/男性のどちらにもとどまらず、3人の関係は〈母親/父親/こども〉の枠に収まらない。性のあり方、関係性のあり方を枠にはめず、名前をつけず、ゆらぎ変化していく全体として日々の生を生きようとしてきた2人が、出会いの頃から満生ちゃんの誕生、現在の暮らしまでの出来事と思いを語った「声のおたより」の記録。(装画:ひうち棚)
内容説明
〈女/男〉のどちらにもとどまらず、ゆらぎ変化していく性と生を生きるふたりが、友人の力を得てこどもを迎える現在進行形の物語。セクシュアリティは未知なるもの。送る宛先があったから語れたこと言葉にできたこと―広やかな〈あなた〉に宛てて語った声のおたよりの記録。
目次
プロローグ 魚ヶ淵にて
1章 あなたと話がしたくてする自己紹介
2章 ユニヴァースのこども(「ユニヴァースのこども」とは?;「体」をとり戻す;こどもを迎える試みへ;4人のつながりの中で;beingに触れる)
3章 性と性ではないものの境界(自分の体を受け入れてる?;LとLではないもの、連続しているものの境界;こどもからの問いに答える)
4章 26歳の生
5章 信頼したい世界(発達検査のあとで;少し、とどまるということ)
性と生のあいだをもっと考えるための作品案内
著者等紹介
中井敦子[ナカイアツコ]
1982年京都府生まれ。そのひと自身から生まれる表現とことばに興味をもち、こどもアトリエ(薬師山美術研究所)を営む。本の装画・挿画家、アレクサンダー・テクニーク教師でもある
森岡素直[モリオカモトナオ]
1981年大阪府生まれ。3年間のひきこもり生活を経て、生きることとジェンダー、セクシュアリティの関係を大学などで探究。高齢者介護施設で働いたのち、現在はこどもアトリエの活動に専念している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。