出版社内容情報
「金太郎」は神と巫女の間に生まれた?
昔話の舞台としての「ムラ」とは?
「玉手箱」や「てるてる坊主」の本当の役割とは? 「炭焼き長者の子孫」や「子守歌の悲哀」など。漫画家zinbeiの図解イラストで、昔話や童謡、民話や伝承に隠された、様々な謎を解き明かしていく。
一項目、見開き2ページ完結で読みやすい。
【目次】
●一章 昔話にひそむ深い意味
「昔」とは、いつのことなのか?/昔話は人生を語る/昔話はハレの日に語られる/昔話の語り手とは?/カタリとハナシ/ムラと村/桃太郎はどこからやってきたのか?/霊力と霊魂/「木霊女房」の木霊とは何か?/妖怪の正体は精霊である/河童は妖怪ではない?/河童・ケンムン・キジムナー/ヘビの婿入り/ネズミは「根棲み」?/天人女房と「天」/笠地蔵はなぜ六体なのか?/人間にはスペアの霊魂がある?/玉手箱の正体とは?/日本にもいたシンデレラ
column01 「霊的なもの」たち
●二章 伝説はどのように生まれたのか?
炭焼き長者の子孫/昔話の土着化のパターン/幽霊飴と産女観音/ダイダラボッチと大人弥五郎/「土蜘蛛」の正体とは?/「化粧坂」や「姥石」には巫女がいた/神と巫女の間に生まれた金太郎/女性が担い手だった山岳信仰/おばあさんたちが神を祀る理由/境界で占う/道祖神と兄妹始祖神話/通い婚から始まった昔の結婚/主婦は巫女だった/シャーマンが歴史を作った/平家の落人伝説はどのように生まれたか?/八百比丘尼は、本当に八〇〇歳だったのか/寺はこうしてはじまった/庶民は「墓」を造らなかった?/霊魂のリサイクル/立ち入り禁止の藪は神社の原型?/やちゃ坊は実在した?
column02 生きている神話の世界
●三章 民謡は時代を歌う
「かごめかごめ」は信仰の名残/ケガレを背負うてるてる坊主/子守歌の悲哀/ナニャドヤラの謎/追分節の由来は?/祖霊は馬に乗ってやってくる/芸者とは何か/ノリのいい金毘羅船々/よさこいとソーランが出合った/「安里屋ユンタ」は、どこの唄か?/東京で再創造される地方の踊り/シマ唄は「島の唄」ではない?/商品化して変質した民謡/「ちゃっきり節」と茶摘み唄
column03 民俗学は何を研究するのか?
●四章 現実を映す都市伝説
都市伝説=現代伝説/都市伝説としての「学校の怪談」/池袋というスティグマ/世界中に現れた「消える同乗者」/幽霊トンネルの真相/共同構築されたネット怪談「きさらぎ駅」/「コトリバコ」の作者は誰?/「中島のてっちゃ」と「仙台四郎」/下水道にはワニがいる/「七」不思議の不思議/「さっちゃん」の悲劇はなかった/不安と善意のチェーンメール/因習村が映し出す現代人の農村観
昔話をもっと知るためのブックガイド
内容説明
昔話には、失われた文化の痕跡がある!慣れ親しんできた昔話に潜む、日本文化の古層。土着の世界観を、民俗学が明らかにする。
目次
一章 昔話にひそむ深い意味(「昔」とは、いつのことなのか?;昔話は人生を語る ほか)
二章 伝説はどのように生まれたのか?(炭焼き長者の子孫;昔話の土着化のパターン ほか)
三章 民謡は時代を歌う(「かごめかごめ」は信仰の名残;ケガレを背負うてるてる坊主 ほか)
四章 現実を映す都市伝説(都市伝説=現代伝説;都市伝説としての「学校の怪談」 ほか)
著者等紹介
島村恭則[シマムラタカノリ]
関西学院大学社会学部長、教授。世界民俗学研究センター長。博士(文学)。専門は、現代民俗学、民俗学理論。1967年東京都杉並区生まれ。筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科単位取得退学
zinbei[ジンベエ]
山形県出身。漫画家、イラストレーターとして活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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