出版社内容情報
【特別カバー】バージョンとなります。
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なぜトイレにはスリッパがあるの? 火葬場で箸わたしをするのはどうして? そのヒントは、民俗学にありました。民俗学の知識を使って、ネット上の美談からLGBTQIA+まで、現在の世の中の各所に潜むいろいろな疑問や話題を取り上げ、豊富な図解とともにわかりやすく解説します。民俗学は現代社会でも使える、生きた学問だった!
内容説明
習慣には、理由がある。なぜハンコを押すの?福袋ってそもそも何?身近な風習の秘密がみるみるわかる。民俗学者22人が読み解く、暮らしに潜む67の不思議。
目次
1章 日常のなぜ(地鎮祭は何のためにするのか?(島村恭則)
玄関の段差とトイレのスリッパ(樽井由紀) ほか)
2章 四季のなぜ(そもそも春はいつからか?(森田玲)
大晦日に「おせち」を食べてもいいのか?(島村恭則) ほか)
3章 人生のなぜ(産湯と若水(澤井真代)
胞衣の行方(柿本雅美) ほか)
4章 都市伝説のなぜ(なぜ都市伝説は語られるのか?(三隅貴史)
タクシーに出る幽霊(工藤沙希) ほか)
著者等紹介
島村恭則[シマムラタカノリ]
関西学院大学社会学部長、教授。世界民俗学研究センター長。博士(文学)。専門は、現代民俗学、民俗学理論。1967年東京生まれ。筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科単位取得退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
108
現代民俗学と表題にあるのですが、現代(もあるのですが)ではなく、ほとんどが今はあまり見ることのない明治・大正・昭和などには見られたであろう生活における決まり事あるいは風習といった方がいいのでしょうが、イラストともに書かれていてわかりやすい本でした。ただ最後の章は「都市伝説」ということで最近の現象が説明されています。2025/01/14
井月 奎(いづき けい)
34
大変面白く読みました。伝承や伝統、過去からのものが未来へとつながる様子、消えゆく様子、そして変化する様子が想像できます。これを読んでいて思ったのが、けして揶揄したり反対する意はないのですが、現代は「ファクト」「エビデンス」を重要視する風潮ですので折口信夫のような直感的な学者は今は活躍しずらいだろうなということです。もちろん学術の世界でオカルトは困るので、その兼ね合いは難しいのですけれども。2025/02/01
りらこ
26
わかりやすい、読みやすい。現代の様々なことも民俗学の対象の一つとなることがわかって、興味を惹かれます。人の心の動きから、行動につながることが民俗学なんだなと思いました。骨壺の大きさの違い、疑問に思っていたので、この本でその疑問が解消。なるほど、が多くて面白い本でした。 2024/04/25
hitomi
18
図書館の新刊コーナーで見かけたのがきっかけ。以前読んで面白かった『みんなの民俗学』の著者・島村恭則さんが編者をつとめていることもあり、手に取りました。気軽に読める入門書で、「へ~!」と思ったものがたくさんあって楽しく読めました。伝統的な風習に加え、CAさんたちが使う職場方言、口裂け女などの都市伝説、ネットミームについてなど、「これも民俗学なんだ!」と思うものもあり、面白かったです。イラストや図版資料が豊富なので理解の助けになります。参考文献として挙げられている本をいくつか読んでみようと思いました。2024/04/24
さとまる
12
日常、四季、人生、都市伝説の4つの「なぜ」を1項目見開き2ページで解説している。どうしても内容は薄くなってしまうのだが、その分「読んでみよう」のコーナーでその項目の解説の出典や参考資料を紹介してくれている。これが非常にありがたい。読みたい本がまた増えてしまった。2024/06/15