暗殺の歴史

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  • サイズ A4判/ページ数 190p/高さ 27cm
  • 商品コード 9784422215006
  • NDC分類 204
  • Cコード C0022

出版社内容情報

暗殺で歴史の流れは変わるのか? 手堅い調査と軽快な語り口で歴史の意味にせまるテーマに切り込む。8つの暗殺から見る世界史の裏側。

暗殺によって歴史の流れは変わるのか? 少なくとも剣や銃に手をそめる者たちはそう信じていた。だが、カエサルやリンカーンを殺してその後の世界は変わったのか。フェルディナント大公が暴漢に襲われなかったら、第一次世界大戦は起こらなかったのか。歴史の意味にせまる重々しいテーマに手堅い調査と軽快でスリリングな語り口で切り込む。8つの暗殺から見る世界史の裏側。東京大学教授(西洋史)本村凌二氏推薦!

はじめに
第1章 歴史上もっとも有名な暗殺─ユリウス・カエサル
その後の歴史でつねに議論の比較対象となったユリウス・カエサルの暗殺。共和制を守るために暴君暗殺を計画したブルートゥスらのカエサル殺しは、どんな意味を持つのか。

第2章 波乱の大司教─トマス・ベケット
国王が大司教の暗殺に関わったという、あまりにもショッキングな事件。イングランド国王ヘンリー2世と、俗物から大司教へと成り上がり、その後は殉教者とみなされるようになるトマス・ベケットの事件。

第3章 国王の暗殺─アンリ4世
カトリックの狂信的暗殺者フランソワ・ラヴァイヤックが、かつてプロテスタントだったフランス国王アンリ4世を殺害する。カトリックとプロテスタントの長きにわたる宗教戦争に端を発する事件。

第4章 革命の殉教者─ジャン=ポール・マラー
フランス革命時に時代の寵児となったジャーナリストのジャン=ポール・マラー。しかし、若き美女シャルロット・コルデーは、暴力を煽るマラーを暗殺してフランスを救うことが自分の使命だと考えていた。

第5章 第1次世界大戦の引き金─フランツ・フェルディナント大公
第1次世界大戦の引き金を引くことになったオーストリア=ハンガリー帝国フランツ・フェルディナンド大公の暗殺。20歳にも満たない暗殺犯たちは、当時の急進的な民族主義が大きな影響を与えていた。

第6章 ならず者から伝説へ─エミリアーノ・サパタとパンチョ・ビジャ
人種差別と政治腐敗にあったメキシコに現れた革命家エミリアーノ・サパタとパンチョ・ビジャ。ならず者から革命のヒーローへ、そして暗殺後には伝説となった2人の人生を追う。

第7章 大統領の殺害─ジョン・F・ケネディ
いまも「陰謀説」が根強くささやかれているアメリカ大統領ジョン・F・ケネディの暗殺。容疑者リー・ハーヴェイ・オズワルドがTV中継時に射殺されるという、アメリカ国民に計り知れないショックを与えた事件。

第8章 国家的陰謀─外交政策としての暗殺計画
個人やグループでの暗殺ではなく、CIAによるカストロ暗殺計画など、国家の外交手段としての暗殺の意味を探る。

終わりに─ 21世紀における民族主義とイスラム原理主義
21世紀における民族主義とイスラム原理主義による暗殺を考える。

索引
出典
参考文献

★主要な登場人物
ユリウス・カエサル
ブルートゥス
イングランド国王ヘンリー2世
トマス・ベケット
フランソワ・ラヴァイヤック
フランス国王アンリ4世
ジャン=ポール・マラー
シャルロット・コルデー
フランツ・フェルディナンド大公
エミリアーノ・サパタ
パンチョ・ビジャ
ジョン・F・ケネディ
リー・ハーヴェイ・オズワルド
フィデル・カストロ

【著者紹介】
(著者)
陰謀説や秘密結社に関する幅広い著作がある。近著は「Who Are the Illuminati?(イルミナティとは何者か)」(2005)。また、「Conspiracy Theories in American History: An Encyclopedia(アメリカ史における陰謀説事典)」(2003)の著者のひとりでもある。現在はヨーク大にてフランス革命の陰謀を研究中。

(訳者)
英米文学翻訳家。訳書に『離婚と子どものこころ』(創元社)など多数。

内容説明

カエサル、アンリ4世、J・F・ケネディからCIAまで8つの暗殺から見る世界史の裏側。

目次

第1章 歴史上もっとも有名な暗殺―ユリウス・カエサル
第2章 波乱の大司教―トマス・ベケット
第3章 国王の暗殺―アンリ4世
第4章 革命の殉教者―ジャン=ポール・マラー
第5章 第1次世界大戦の引き金―フランツ・フェルディナント大公
第6章 ならず者から伝説へ―エミリアーノ・サパタとパンチョ・ビジャ
第7章 大統領の殺害―ジョン・F.ケネディ
第8章 国家的陰謀―外交政策としての暗殺計画
終わりに―21世紀における民族主義とイスラム原理主義

著者等紹介

ポーター,リンゼイ[ポーター,リンゼイ][Porter,Lindsay]
陰謀説や秘密結社に関する幅広い著作がある。現在はヨーク大にてフランス革命の陰謀を研究中

北川玲[キタガワレイ]
英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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mimm

7
不正を正し、歴史の流れを変えようとして指導者を消したとしても、歴史にはほとんど影響はない。テロへと形を変えつつも生き続ける「暗殺」。ユリウス・カエサルからジョン・F・ケネディまでの7例と外交政策としての暗殺計画を、たくさんの資料(写真・絵画)とともに紹介してます。暗殺は政治的に有効な手段なのか、そう論じる一冊です。前半は絵画で読み解く暗殺史、みたいな感じで絵を眺めるだけでも楽しめました♪2012/09/14

6ちゃん

5
世界的に有名な暗殺事件から近年のテロ行為(個人から国家まで)について、経緯からその後の影響までまとめられた書。書のテーマとして、暗殺に代表される「個人攻撃」が歴史を大きく変えることはない行為であることが伝わってきた。むしろ行為の結果を巧妙に利用され暗殺者の望まない結果を生むことが多いのではないかな。にも関わらず、最終章にまとめられた米国のテロ対策についての分析には暗澹とさせられるものがある。原因を単純化してその排除だけで解決できるほど世の中は簡単ではないことは歴史そのものが物語っているよね…。2012/06/09

みあき

1
図書館で借りた。カエサルとか有名だけど、具体的に何が起こってたか知らなかったし、そもそも名前すら知らない人物もいたから、勉強になった2018/05/27

1
19世紀になると、暗殺の動機が今までとは異なってくる / みずからの政治的要求を広く知らしめ、注目させるための殺人 / 現実に問題のある国家元首の殺害から、打倒すべきものの象徴といえる個人を殺害して象徴を破壊する方向へと、暗殺の形も変わっていった / ダヴィット作『マラーの死』が一般公開されたのは、マリー・アントワネット処刑と同一日 / 「聖バルテミの虐殺」当時、処刑された犯罪者の(首のない)遺体を引きずりまわすのは一般的に行われている行為 / 神の法と、人の法 /2011/10/22

綾紗

0
カエサルの暗殺を皮切りに、JFK暗殺までを辿り、暗殺の動機や方法が時代と共にどう変わっていったのかを紹介し、暗殺は政治的に有効な手段であるのかを問いかける一冊。絵画や写真の資料も豊富で、興味深く読めました。私自身に地理と世界史的な知識がもう少しあれば、より楽しめたのにと思うと無念です…2017/10/10

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