出版社内容情報
【解説】
壮大な興亡の物語で知られる古代ローマ。その統治下に生きた人々の日常生活に迫る。贈与と返礼を基礎にした人間関係,娯楽の数々など「素顔のローマ人」の実像を明確にする。
目次
第1章 世界帝国への道
第2章 素顔のローマ人
第3章 都市の世界
第4章 神々と信仰
第5章 娯楽と市民生活
第6章 ローマ文化
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
29
古代ローマを広くまとめた資料画像も楽しめる一冊です。この非常に長い間繁栄した国家を学べば学ぶほど、格差社会にぎょっとしたりしますが、現在の政治状況だってそれほど威張れるものじゃない気もします。2021/08/17
seimiya
7
約1300年の歴史を持つ「古代ローマ」。 建国当時イタリア半島のごく狭い範囲だった領土は、戦争と侵略によりみるみるうちに拡大していく。時間的に長すぎるし、地理的に広すぎる。 ちょっとやそっと歴史の本をかじっただけでは、把握することができないだろう。 完全なる格差社会。自由民と奴隷。美談としては、かの有名なキケロとその奴隷ティロとのエピソードが新鮮だった。幼いころからともに育ったキケロとティロ。才能豊かなティロはキケロの秘書となり、後に奴隷という身分から解放され、その後も親友として生活を共にしたという。2014/10/16
るるぴん
3
ローマの拡張主義とあらゆる多様性を受け入れる懐の広さがアメリカ合衆国を思わせる。そして、政治の仕組みがイギリス貴族の「持てる者の務め」の基礎になっているような・・公用語が難解なラテン語だったので、のちに一般人に物語形式で説法を聞かせた異端のキリスト教の布教に負けたのかな・・と思った。写真が多用されていてポイントがまとまっている。ローマ人の24時間を読んだあとなので理解を助けることになった。紀元前に哲学者が記した剣闘士へのご婦人方の態度が、今の「おっかけ」と同じで笑った。読後、昔のローマ映画が見たくなった。2022/04/21
Macky O
3
ローマ帝国の文化、階級、宗教、建築、娯楽などがまとめられている。ローマの強さは植民地の宗教に寛容だったことと、文化を取り入れたことにありそうである。思えば大国として長く繁栄した例はほとんどが宗教や人種が多種多様であった。根底には寛容さがある。つまり何が言いたいかというと、イギリスとアメリカはそれほど繁栄したと言えるのかということである。長さで言ったらローマのほうが上なのではないのか?2021/06/12
butapenn
1
古代ローマの歴史と文化について書かれた本だが、豊富なカラー図版には、古代の遺跡とともに後代の絵画が多く収録されているし、「ベン・ハー」「サテュリコン」などの古代ローマを扱った映画についても紙面を割いている。結語の「われわれはみな、ローマ市民だ」という言葉どおり、著者の意図は、むしろヨーロッパ文化の中に息づくローマを描くことにあったように思う。2014/02/15
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