出版社内容情報
【解説】
ヨーロッパ中世,続発した戦乱と飢饉とペスト。混乱を操るのは邪悪な力ではないか。魔女狩りがどのような歴史現象であったかを概観し,参加した人々が何を幻視したかを考察。
目次
第1章 妖術の誕生
第2章 魔女狩り
第3章 苛酷な裁判
第4章 妖術と魔術
第5章 妖術と衰退
資料篇 魔女のイメージと現実
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
110
久方ぶりのこの叢書の1冊を手に取りました。いつもながらの図版が多く興味を刺激してくれる本です。中世の魔女狩りがなぜ発生してきたのかを詳しく説明してくれています。宗教的な意味合いが大きいのでしょうが、私などが考えるには権力者などが被支配者層のガス抜きなどの意味合いも持っていたのではないかと思うにですが。2018/03/02
藤月はな(灯れ松明の火)
41
「魔女狩り」はなぜ、起きたのかをベースに中世の魔女や魔術に関する版画、ゴヤなどのロマン派の絵、魔女の処分に関する書体を織り込んだ上で展開されます。図版が散らばりすぎて多少、読みにくいですが・・・・。特に資料編は魔女の事例や呪い、西欧以外の妖術(ヴードォー教やアサンデ族)などが盛りだくさんで垂涎ものです。絵は怖くないのですが、魔女だと判断する方法がグロすぎて想像すると血の気が引きました・・・。2014/10/25
ヴィオラ
12
昨今SNS等でアニメ絵・萌え絵が叩かれる様子を見ていて、ふと頭に浮かんだ言葉「魔女狩り」について、実は良く知らないんだということに気付いたので、少しお勉強。もちろん、実際の魔女狩りには宗教的側面が強く絡んでくるので、この連想が必ずしも的を得ているわけでは無いけれど、小規模なリンチ、不当な告発などなど、考えさせられる事が多い。とはいえ、まだまだ理解度は低いので、さらに何冊か手に入れて読んでいきたい。2020/02/24
SKH
11
「知の再発見」シリーズ、ヨーロッパ史は、ハズレがない。中世の木版画は味がある。銅もいい。終盤、コンゴの魔法使いには、ガツンとヤラれる。200X。2014/02/09
viola
8
ほぼカラーでこのお値段は良心的。魔女狩りの入門書としては、文句ないまとまり具合。完璧、と言ってもいいんじゃないか。図説のも一緒に借りてきたけれど、こちらは読まなくてもいいかも・・・。そんなにグロテスクな絵や、読んでいて気持ち悪くなるくらい残酷な刑は載っていないので、これなら夜中にでも読めます。2013/01/10
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- 洋書
- Übergänge…