出版社内容情報
【解説】
ヨーロッパきっての血統を継ぐキャサリンを兄逝去のあと第一の妃として以来、離婚・斬 首・死別・離婚・斬首・・・と、ヘンリー八世は6人の王妃をもった。彼女たちはどのよ うに生き、愛し、戦い、死んだのか。
人間主義と知性への目覚め、ルターの宗教改革と旧 教の反撃、中世の滓も残る16世紀の英国ルネサス宮廷と全ヨーロッパを舞台に、艶やかで 壮大なドラマが展開する。小説家が膨大な史料を検証して描く緻密な歴史ドキュメント。
内容説明
ルネサンスの華ひらくイングランドとヨーロッパを舞台に、歴史上の人物たちがリアルに行動し関わり合うドキュメンタリー・ドラマ。
目次
第1部 キャサリン・オブ・アラゴン
第2部 アン・ブリン
第3部 ジェイン・シーモア
第4部 アンナ・オブ・クレーフェとキャサリン・ハワード
第5部 キャサリン・パー
エピローグ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
viola
8
相当調べて書き上げたなーという印象です。全部頭から信じ込んだらまずそうだけれど、小説ではないし、なんせあのフレイザーなので、信用できます。このあたりの時代がすんっごく好きなんですよ!!!最近だと『ブーリン家の姉妹』で有名になったかなーというところがありますが、(あれ、大好きなんだけども)やっぱり史実はかなり違いますねヽ(;´Д`)ノ メアリーとアンのイメージが・・・・! 1ページ2段になっていて、465ページなので想像以上に読む時間がかかりましたが、やっぱり面白い。特にキャサリン・オブ・アラゴンが★2011/01/06
lorca
2
だいぶ時間がかかってしまったがようやく読了。読みながらTVドラマ『THE TUDORS〜背徳の王冠〜』の各エピソードが蘇ってきた。本ドラマ、本書をベースにして脚本化されたのではと思わせるくらい小さなエピソードの数々が合致していた。王子が欲しいばかりに可能性のある女性と結婚していくヘンリー八世。ご時世柄分らないでもないが、断頭台に送ってしまったり、国の宗教や歴史も大きく変えてしまったり、ヘンリー八世の傍若無人ぶりは凄まじいものがある。 やはり、キャサリン・オブ・アラゴンとアン・ブーリンの女性像が興味深い。ま2012/09/22
しゅうこ
2
ヘンリー八世はなぜ5人の女性と結婚し、4人もの妃を離婚・処刑するに至ったのか?本書は王や妃たち本人の手紙や、同時代に生きた人々の記録・証言、また研究書を丹念に読み解いて、15世紀の英国宮廷の真実の姿に迫った大作である。複雑な血縁関係や、日々刻々と変化する政治情勢を背景に、国王の愛や欲望がいかに多くの人間たちの人生を変えていったか…。現実の歴史は小説よりも遥かにドラマチックで面白いことを、改めて教えてくれた本である。2010/04/10
j1296118
0
読後の印象として、六人中ではやはりアラゴンのキャサリンとアン・ブーリンの、特に前者が強い。 これだけ盛大にやって平穏に死んでいるあたり却って凄みが増すように感じないでもない夫の方であった。2014/09/15